核医学科

核医学科の紹介・特色

玉村 裕保
陽子線がん治療C長:玉村 裕保

 核医学科はRI(ラジオアイソトープ)検査部門と放射線治療部門で構成しています。

 RI検査部門では体に害のない、ごく微量のRIを用い、各臓器の働きと形を同時に、また局所と全身を同時に評価しています。さらに、治療として甲状腺疾患や転移性骨腫瘍に伴う疼痛コントロール、悪性リンパ腫のアイソトープ治療を行っています。

 放射線治療部門は一般的な放射線治療に加え、脳・体幹部定位放射線治療やIMRT(強度変調放射線治療)などの先駆的な高精度放射線治療を中心に行っています。さらに当院で行っている陽子線治療を組み合わせた放射線治療(混合照射)も行っています。

RI検査部門

  1. 脳血管障害や認知症 pagelinkなど、脳疾患の診断や障害の程度が3次元的に評価可能です。
  2. 心筋梗塞や狭心性などの冠動脈疾患 pagelinkや心筋症の診断が可能です。また、負荷検査を併用し、より詳細な評価を行っています。
  3. 一度に全身の転移性骨腫瘍の有無等が検索可能です。
  4. 当院は福井県内唯一のRI治療病室を有しており、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や甲状腺癌のアイソトープ治療を行っています。さらに転移性骨腫瘍に伴うRIを用いた疼痛コントロールや、悪性リンパ腫のアイソトープ治療を行っています。
  5. 超音波検査や頸部腫瘤・リンパ節等の針生検(細い針を用い、細胞を摂取し、病理学的に疾患を明らかにする検査)を行っています。

放射線治療部門

  1. 一般的な放射線治療に加え、化学放射線療法(抗がん剤と放射線治療を組み合わせた方法)を行い、高い治療効果を挙げています。
  2. 早期の肺癌や転移性肺腫瘍では、動体追跡装置(全国7施設に有する)を用いた4回から5回の体幹部定位放射線治療 pagelinkで、腫瘍を消滅させることが可能です。また肝臓癌や転移性肝腫瘍に対しても同様の方法で、8回から10回の治療を行っています。これらの治療は大変強い治療で、許可を受けた病院のみで可能な治療です。本院の体幹部定位放射線治療においては、動体追跡装置を用い、治療誤差2~3mmの極めて精度の高い治療が可能です。
  3. 頭頸部腫瘍や前立腺がんに対して、3D-CRT(三次元原体照射法)や、北陸初のIMRT(強度変調放射線治療) pagelinkを用いた高精度放射線治療を行ってきました。この方法では周囲組織に可能な限り影響を与えず、癌のみを打ち抜くことが可能です。またこれらの治療計画はすべて放射線治療専門医(放射線腫瘍学認定)と医学物理士が共同で行い、放射線治療技師による検証が行われています。
  4. 頭頸部腫瘍や食道癌・子宮頸癌・直腸癌に対し、Ir(イリジュウム)を用いた小線源治療 pagelinkを行っています。これにより腫瘍の近傍や腫瘍内からの直接的な治療が可能です。この方法は理論的なもっとも有効な治療法の1つと考えられています。

診療(手術)実績

RI検査部門

  平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
RI検査件数 1447 件 1251 件 1084 件 1044 件 1031 件 1023件 966件
放射性ヨード治療件数 75 件 34 件 23 件 31 件 40 件 33件 42件

放射線治療部門

(件数)
疾患名 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
脳・脊髄腫瘍 21 34 22 38 29 31 36
頭頸部腫瘍 21 16 13 21 19 22
食道癌 11 19 22 29 19 12
肺癌・気管・縦隔腫瘍 38 25 28 30 33 34 35
乳癌 62 78 61 72 57 78 54
肝・胆・膵癌
胃・小腸・結腸・直腸癌 15 11
婦人科腫瘍 21 22 13 15 10 13 18
泌尿器系腫瘍 33 42 24 21 22 21 21
造血器・リンパ系腫瘍 11 11 10 10 22 11
皮膚・骨・軟部腫瘍 28 20 37 36 58 29 44
その他(悪性腫瘍)
良性腫瘍
合計 260 273 231 233 283 279 266
  平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
脳定位照射 12 15 11 12
体幹部定位照射 25 10 10 10 11
小線源治療 11 18 11 12
IMRT(強度変調放射線治療) 14 14 17 20 10

 

対象疾患名

RI検査部門

脳疾患:急性脳血管障害(脳梗塞の残存正常脳機能評価も可能)、痴呆性疾患の鑑別(アルツハイマー型認知症 pagelinkの早期発見が可能)

心臓疾患:狭心性や心筋梗塞 pagelinkの機能評価が可能(残存心機能も同時に評価可能)

肺機能診断:肺梗塞の評価が可能

腎臓疾患:腎血管性高血圧や腎不全の評価が可能、移植腎機能の評価が可能

悪性腫瘍:脳腫瘍、肺癌、骨腫瘍、悪性リンパ腫の診断に有用

甲状腺疾患に対する放射性ヨード治療:甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や甲状腺癌

放射線治療部門

脳のラジオサージャリー(SRS/SRTまたはIMRT pagelink):原発性脳腫瘍、転移性脳腫瘍

化学放射線療法:頭頸部腫瘍、肺癌、食道癌など

動体追跡体幹部定位放射線治療 pagelink原発性肺癌、転移性肺癌、肝臓癌、転移性肝癌

高精度放射線治療(3D-CRTやIMRT pagelink):脳腫瘍、頭頸部腫瘍、前立腺癌など

緩和治療:転移性骨腫瘍による痛みの軽減と病的骨折の防止

Ir小線源治療 pagelink食道癌、直腸癌、口腔癌、子宮頸癌など

医師紹介

外来担当医師表

施設認定

放射線科専門医修練機関

日本放射線腫瘍学会認定協力施設