小児科

小児科の紹介・特色

主任医長:津田 英夫
主任医長:津田 英夫

 福井県立病院小児科は小児診療の面からはいくつかの特徴を持ち、福井県小児急性期医療の中心機関としての機能を担っています。

 周産期医療の面では、福井大学医学部附属病院とならび、福井県の2つの総合周産期母子医療センターの一つとして、新生児集中医療室(NICU 12床)やその後方病室(GCU 6床)に年間150人前後の新生児入院数をうけいれています。福井県で生まれた、ハイリスク新生児や、出生時体重1,000g未満の超低出生体重児などを受け入れ、新生児の養育を含む総合的な診療を行っています。また早急な外科手術が必要な新生児に対し、福井県内での早急な手術対応が可能な施設としての体制が整っています。

 これらの新生児の退院後、発達相談や健診を行う一方、地域での育児支援にも関わっていて、県内の周産期医療情報ネットワークの中心として、他の周産期センターや、地域の産婦人科施設との間で新生児診療用の空床や受け入れ状況などの情報伝達を行っています。また、年に数回の周産期医療の教育・研修の目的で、県内各地にて新生児の救命講習や、研修会などの開催を、この10年続けています。

 本院7階南小児病棟には年に約1,000人前後の小児科へ入院するこどもたちや、小児外科、・小児整形外科・形成外科・耳鼻科に手術の目的で年間約200人のこどもたちが入院します。小児病棟は15才未満の小児専用の病棟ですが、小児慢性特定疾病に指定されている疾患対象の20才未満の患者さんたちの入院もうけいれています。また隣接する福井県こども療育センターと協働して、障害児の医療や、その子供たちの救急時の入院対応を受け入れ、在宅人工呼吸の必要な重症児などのレスパイト入院も、月に7-8件行ってきています。

 小児科への入院の半数以上は夜間、休日の救急外来からの入院です。本院は福井県唯一の3次救急救命センターであり、小児科医の救急対応が24時間可能なことから、呼吸障害などで生命が危ぶまれるようなこどもや、他院では管理しかねる重症のこどもの患者さんを集中治療室(ICU)などで診療する、小児ICU(PICU)の役割も担っています。入院当初の救急救命医療の時点から、退院時の状況をも視野にいれて治療計画をたて、実地診療に誠心誠意あたっています。これにはリハビリや心理的サポートの面からの配慮もかかせず、本邦でも一流の水準を保つ総合的な医療チームが診療を行っています。

 平成28年4月から、高度先進医療である陽子線治療が小児悪性腫瘍に対して保険適応となり、福井県立病院は小児に陽子線治療が行える全国でも数の少ない施設の一つとなりました。本院小児科では、本院陽子線がん治療センター、福井大学病院小児科とも密接な連携をとり、陽子線治療や付随する化学療法を行っています。

 一般小児科外来は、県内全域の各医療機関からの紹介を中心に、予約外来で診療しています。診療対象はこどもの通常の感冒、感染症から、こどものリウマチ、腎臓病などの難病、糖尿病などの内分泌疾患、喘息、アトピーなどのアレルギー疾患、子育て相談や親御さんの育児不安に至るまで対応しています。また、県内の他の医療機関では対応しかねるような種類の予防接種や海外渡航前の予防接種の相談や、ワクチン接種を行っています。近年、発達障害、不登校の相談も多く、心理相談の体制も整えています。

 福井県での今後の救急医療を担う若い医師の育成に、小児科だけではなく全病院挙げて取り組んでもいて、初期研修制度の導入以来、長く北陸では唯一のフルマッチを続けてきました。本院小児科では初期研修制度開始前から1年次の研修医を受け入れてきました。また、2006年に院内の初期研修医を対象に始めた小児救急研修・講習も、2010年からは院外からの医師、看護師の参加をうけいれ、救急シミュレーションコースを受講された方の数は、福井県内で300人をこえました。福井大学や、県内の他の医療機関とも連携しつつ、小児科専門医取得などの小児科医としてのキャリアアップにつながるだけではなく、地域に貢献できるような小児科医を育成することが重要と考え取り組んでいます。

 このような本院の特徴を生かした取り組みが、病気や障害の有無にかかわらず、福井県のこどもたちの成長や育成に役立つことと信じて取り組んでいます。

診療(手術)実績

1)過去5年間の、福井県立病院母子医療センターの小児科入院数の動向(単位:人)

平成 24年 25年 26年 27年 28年 合計 年平均
出生時体重-999g 9(2) 11 11(2) 16(1) 12 59 11.8
1000-1499g 25(2) 16(1) 10 12(1) 16 79(4) 15.8(0.8)
1500-1999g 34 20 23 22 26 125 25.0
2000-2498g 26 30 33 34 39 162 32.4
2500g以上 71(1) 60 73(1) 59(1) 47(1) 310(4) 62.0(0.8)
3ヶ月までの乳児 3 1 0 1 0 5 1.0
合計 168(5) 138(1) 150(3) 144(3) 140(1) 740(13) 148(2.6)
人工呼吸管理 55 42 52 56 54 259 51.8
母体搬送 36 24 31 44 47 182 36.4
新生児搬送 28 32 41 20 32 153 30.6
*1:出生時体重別の( )内は死亡数を表し、このうちに新生児死亡を含む

2)過去5年間の、小児科外来患者数、母子医療センター以外への入院数の動向(単位:人)
   小児科ICU管理数

平成 24年 25年 26年 27年 28年 合計 年平均
小児科受診 17005 16272 15684 14630 12826 76717 15343
救急の小児科受診 4635 4431 4360 4036 4274 21736 4347
小児科入院 1018 925 912 949 974 4778 956
救急からの入院 563 509 552 527 623 2774 555
16歳未満ICU入院 20 27 33 22 20 122 24.4
救急からICU入院 18 16 20 18 13 85 17.0
人工呼吸管理 17 18 21 18 13 87 17.4

対象疾患名

早産児、低出生体重児から16歳未満までの、小児患者全般の疾病

医師紹介

外来担当医師表

施設認定

日本小児科学会認定、小児科専門医研修施設

日本小児科学会、専門研修基幹施設

日本周産期・新生児医学会認定、周産期新生児専門医研修施設

日本アレルギー学会準教育認定施設

お知らせ

小児科一般外来は完全予約制で行っています。