平成28年度 福井県立病院 病院指標

はじめに
 この病院情報(7つの指標)の公表については、平成28年度から、全国のDPC対象病院で開始されました。DPC(診断群分類)では、どんなご病気で入院し、どんな手術や処置を受けるかにより、全国共通のコードで分類しています。
 次の7つの指標は、昨年度の当院の診療実績について、全国共通のルール(下記の集計条件)に沿って集計しました。
集計条件
・平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者さんの診療実績です。ただし、入院後24時間以内あるいは生後7日以内に死亡された患者さんや、臓器移植を受けた患者さん等については、集計に含めておりません。
・10件未満の場合は、件数ではなく「-(ハイフン)」で表示しています。
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
患者さん用パスとは?
 治療や検査の標準的な経過など、入院中の予定をスケジュール表にまとめた患者さん用の入院診療計画書です。
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 948 409 370 508 793 1122 2446 2951 2135 347

年齢階級別退院患者数
 当院は、三次救急医療を担う救命救急センター、県がん診療連携拠点病院として先進的ながん治療を行うがん医療センター、全身の血管疾患を総合的に治療する脳心臓血管センターなど、県全域をカバーする基幹病院として高度な医療を提供しており、新生児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんの診療を行っています。
 特に、リスクの高い出産や低体重で生まれてくる赤ちゃんの治療を行う総合周産期母子医療センターがあるため、0歳代の患者さんが多くなっています。
 高齢化により、脳や心臓の血管の病気やがんの患者さんも多く、60歳以上の患者さんが全体のおよそ6割を占めています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
一般内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 39 2.03 3.64 2.56% 45.46 パス
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神および行動の障害 定義副傷病なし 17 1.71 2.60 0.00% 37.00
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし 17 1.76 4.19 0.00% 48.12
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1なし 2.62
11012xxx99xx0x 上部尿路疾患 手術なし 定義副傷病なし 5.25
 救命救急センターはER方式(北米型救急)を採用していて、軽症から重症の患者さんまで診療しています。生命にかかわる重大疾患の疑いのある方を優先して診療するために、来院された患者さんにはトリアージを行い、診療の順番を決定させていただいています。初期治療の後で入院が必要となった場合は専門科医師に連絡し入院加療を行います。精神作用物質(睡眠剤など)・薬物(アルコールなど)の過量服用時の意識障害、食物、薬物、蜂刺されなどによりアレルギー反応が激しく起こるアナフィラキシーそして明らかな骨折などは認めなくても疼痛の著明な外傷症例などに対しては救急医が主治医となり短期の入院加療を行うことがあります。多くの患者さんは2-3日の入院加療で退院可能ですが、病状の経過によってはより長い入院を要したり、人工呼吸などの処置が必要となって集中治療室(ICU)への転棟が必要な場合もあります。このような長期入院の患者さんには専門科医師が継続治療をすることになっています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 105 9.53 9.02 0.00% 69.82 パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 101 12.34 11.06 7.92% 75.42 パス
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 51 8.63 7.89 1.96% 58.08 パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 49 8.12 9.08 0.00% 65.71
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 46 10.67 10.93 6.52% 69.63
 内視鏡検査の精度向上により内視鏡手術で治療可能な早期胃癌の患者さんが増加しています。そのため消化器内科では早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術で治療可能な患者さんの数が最も多くなっています。術後の生活への影響が少ないことや、高齢の方が増加していることもあり、この治療を受ける患者さんの数は今後もますます増加していくと思われます。当院では術後合併症の備えとして長めに術後入院期間を設定していましたが、現在では全国平均に近づけています。次いで多いのは、胆石や胆管内の結石が胆管を閉塞して胆管炎や黄疸を発症した患者さんです。致命的な状態に陥ることもあるため、緊急入院になる患者さんがほとんどです。内視鏡的胆道ステント留置術などの内視鏡手術を緊急で受ける患者さんも少なくありません。術後も胆管炎や黄疸の治療が必要であるため、入院期間はやや長めになります。3番目に多いのは、大腸にできた袋状の突出部(憩室)に炎症が起きたり(憩室炎)、憩室内の血管から大腸内に出血(憩室出血)する患者さんです。大腸憩室はかなりの頻度で見られ、症状を反復する患者さんもいるため、その数が多くなっています。4番目に多い患者さんの傷病名は手術した後に小腸が癒着して流れが悪くなったり、食餌でつまってしまう腸閉塞です。この疾患は点滴しながらお腹を休ませるだけで良くなる患者さんから緊急手術をしなければ治らない患者さんまで幅広くいますが、患者さん各々の状態を把握しながら外科医と緊密に連絡を取り合い適切な治療を行っています。5番目に出血性胃十二指腸潰瘍の患者さんが多く入院しています。ヘリコバクターピロリの除菌治療が行われるようになって減少してきたかに思われましたが、高齢化社会のなかで狭心症や不整脈、脳梗塞などで抗凝固剤、抗血栓薬といった血液をさらさらにする薬を内服している患者さんが増加しており、これらの患者さんはヘリコバクターピロリ陽性の方が多く潰瘍が非常に出来やすい状態であるため今後もしっかり対応していかねばならない疾患であると考えています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺がんの薬物治療 133 14.80 12.35 0.00% 70.67 パス
040040xx9910xx 肺がんの検査 114 2.44 3.68 0.00% 71.49 パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎の診断・治療 67 25.52 19.92 5.97% 72.12
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎の治療 56 18.52 21.25 41.07% 81.34 パス
040040xx99000x 肺がんその他の治療 37 28.84 14.83 5.41% 75.76
 呼吸器内科では肺がん検査と薬物治療の患者さんが最も多くなっています。抗がん剤治療が中心ですが、それだけでなく、陽子線をはじめとする最新の放射線治療装置を使っての放射線療法を行えることが当科の強みです。そのためには肺がんの診断を迅速に正確に行うことが最重要であり、主な肺がん検査の気管支鏡検査を1泊2日入院で安全に行っています。難病である間質性肺炎の診療が次に多く、高齢化を反映して誤嚥性肺炎の患者さんも増えてきています。
循環器内科 脳心臓血管センター
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 145 5.85 4.71 0.00% 70.07 パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 117 18.85 17.95 14.53% 82.03 パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 97 3.98 3.06 1.03% 68.75 パス
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等23あり 定義副傷病なし 62 19.24 16.39 1.61% 68.94 パス
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 54 3.57 3.22 0.00% 66.43 パス
 循環器内科では、狭心症に対しての心臓カテーテル治療(経皮的冠動脈形成術・ステント留置術)およびカテーテル治療前後の心臓カテーテル検査の入院が多くを占めています。急性心筋梗塞の患者さんに対しては、昼夜を問わず緊急心臓カテーテル治療を多く施行しています。また、心不全に関しては、平均年齢が80歳を越え、後期高齢者の患者さんが益々多くなっていますが、出来るだけ在宅での治療が出来るようにスタッフ、家族と話し合いながら入院治療を行っています。
腎臓・膠原病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 52 10.27 12.84 0.00% 67.65
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 26 19.12 14.77 7.69% 69.54
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 24 12.50 12.43 8.33% 68.50 パス
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等21あり 19 65.21 37.06 15.79% 69.47 パス
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 16 24.13 17.77 0.00% 59.19
 最も多い傷病名の分類は、慢性腎炎症候群、慢性間質性腎炎、慢性腎不全です。これは幅広い分類で、1)蛋白尿や血尿を指摘され、慢性糸球体腎炎が疑われ、腎生検目的にて入院する場合、2)慢性腎不全の進行が速いため、その精査目的や腎臓病の学習目的で入院した場合、など多くの腎臓病が該当します。腎臓病は自覚症状が乏しいことも多いのですが、疾患の原因や悪くなる要因を調べることで、腎臓病が改善、治癒したり、悪化する速度を遅くすることが期待されます。2番目は、腎不全が進行し透析療法を要した患者群で、内シャント設置術をあらかじめ行っていた新規透析導入や、合併症の治療が中心です。3番目は、腎臓または尿路の感染症で、腎盂腎炎などで入院治療を要する場合です。4番目は透析療法と内シャント設置術を要した患者群です。5番目の全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患は、関節リウマチや、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発筋痛症など膠原病の症例です。この分野は、進歩が著しく、特に関節リウマチは寛解(症状が軽くなったり消えたりすること)することが多くなりました。膠原病に合併した肺疾患など、様々な合併症の精査、加療の場合は、総合病院の特徴を活かして他の専門科と連携し、注意深く診療しています。
内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし85歳未満 71 15.41 14.61 1.41% 57.15
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし85歳未満 26 17.27 14.91 0.00% 64.54
100060xx99x100 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし85歳未満 13.46
100070xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 定義副傷病あり85歳未満 16.31
100071xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 定義副傷病あり85歳未満 16.40
 最も多い入院患者さんは、血糖を良くする目的の2型糖尿病患者さんです。最適の治療方法が決まって退院となり、近くのクリニックに通院して頂くようにお願いしています。インスリン治療で血糖値が安定した後、飲み薬となる患者さんもたくさんいます。治療のかたわら、多くの医療スタッフが糖尿病についての知識を患者さんに説明しています。当院には、糖尿病教育入院があり、血糖コントロール、合併症の検査とともに、医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、検査技師などがチーム医療を行い、患者さんの生活に適した治療を考えるようにしています。1型糖尿病患者さんに関しては、インスリンポンプ療法(CSII)や持続血糖測定システム(CGM)を取り入れた血糖コントロールを行い、最適なインスリン治療を目指しています。
血液・腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群(ビダーザ点滴と輸血を受ける方) 56 11.63 21.92 0.00% 74.66 パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 (化学療法を受ける方) 47 17.91 16.83 0.00% 71.55 パス
130010xx97x2xx 急性非リンパ性白血病(化学療法を受ける方) 41 35.15 41.96 4.88% 51.68 パス
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 (ビダーザ点滴を受ける方) 40 9.75 10.82 0.00% 68.68 パス
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 (化学療法と輸血を受ける方) 33 32.03 34.90 0.00% 69.24 パス
 血液・腫瘍内科で最も多く入院される患者さんは骨髄異形成症候群に対してビダーザという化学療法を受ける方です。ビダーザは骨髄異形成症候群に対する治療効果が骨髄移植以外で唯一証明されている治療です。骨髄移植が適応とならない70歳以上の方には原則として本治療が選択されます。1回あたりの時間は30分程度と短いのですが、1週間連続しますのでこの期間は入院していただきます。入院期間中に輸血を受けて頂く方もいます。
 2番目に多い患者は非ホジキンリンパ腫に対してリツキサンという薬剤を含む化学療法を受けられる患者さんです。リツキサンは腫瘍細胞を特異的に破壊する分子標的薬剤です。従来の抗がん剤と組み合わせることで治療効果が改善します。多くの方は1回3週間の治療を6~8回反復するので治療期間はおよそ半年になります。点滴が必要な日だけ通院していただければ外来で治療を受けていただく事が出来ます。副作用対策が不安な方は各治療ごとに特に注意するべき時期だけ入院して治療を受けることもできます。この場合副作用の出やすい、各治療のはじめ2週間を入院し体調が改善する3週間目は自宅で静養していただく形を取ります。患者さんの状態により輸血が必要な方もいらっしゃいます。
 3番目に多い患者さんは急性非リンパ性白血病に対して化学療法を受ける方です。強力な抗がん剤を用いるため、感染症をはじめとする副作用が多く出ることが予想され、原則的には無菌室に入院していただき小児の面会制限など厳重な管理が必要になります。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 62 13.39 16.54 16.13% 69.44 パス
010060×2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 23 14.78 16.73 17.39% 78.83 パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20 8.10 7.12 5.00% 67.15
010060×2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 15 13.13 18.76 20.00% 73.87 パス
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 14 10.21 18.04 0.00% 68.79
 神経内科に入院される患者さんの約半数が脳血管障害の患者さんです。そのほとんどが脳梗塞の方になります。脳梗塞の急性期治療を終えられた患者さんは、症状が軽い方はご自宅へ退院されています。麻痺等の症状がある方は回復期リハビリテーション病棟へ移られ、リハビリを行っています。当院の回復期リハビリテーション病棟へ移られた患者さんはこのデータの中には含まれていません。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 132 5.17 5.79 1.52% 4.67 パス
100380xxxxxxxx 体液量減少症 68 4.81 9.33 0.00% 3.99
040130xx99x1xx 呼吸不全(その他) 手術なし 手術・処置等2あり 66 6.83 18.17 1.52% 12.71
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 56 5.80 6.18 5.36% 0.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 48 5.17 6.42 0.00% 5.00 パス
 小児科病棟は年間1,000人をこえる小児急性疾患の患者さんの入院を受け入れています。その中でも多いのは肺炎、気管支喘息などの呼吸器疾患や感染症に伴う脱水症です。人工呼吸器管理が必要な重症のこどもさんたちの管理を行い、急に呼吸症状が悪化したりする場合の入院や、レスパイト入院も行っています。また、総合周産期母子医療センターに1年に170人前後の低出生体重児や、ハイリスク新生児の入院を受け、退院後の発育発達の支援も行っています。
外科・がん医療センター
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 89 7.49 7.61 0.00% 60.60 パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 66 12.45 12.73 0.00% 68.95 パス
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 59 17.71 17.65 3.39% 70.76 パス
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 57 14.09 15.92 3.51% 73.07 パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 57 5.30 5.60 0.00% 28.93
 当院では救急医療に積極的に取り組んでいるため、急性の胆のう炎や胆石症発作および虫垂炎で入院し手術を受けられる方が多い状況になっています。患者さんの負担が少なくなるように腹腔鏡手術を行うことで入院期間が短くなっています。また虫垂炎は小児から高齢者まで幅広い世代に渡る疾患で、治療平均年齢が20歳代になっています。当院では小児外科にも力を入れており、虫垂炎はじめ様々な小児外科疾患に対する治療を行っています。がん治療に関しては、検診対象の肺がん、乳がん、胃がんおよび大腸がん手術を数多く行っています。肺の悪性腫瘍(原発性肺がんと転移性肺腫瘍)や胃がんおよび大腸(結腸)がんでは多くの患者さんで胸腔鏡や腹腔鏡を使った手術を行っており、術後入院期間も10日から2週間前後で退院されています。近年ご高齢の方でも院内各科と連携のうえ各種手術治療を行っています。安全性や癌の場合の根治性を最優先して、早期回復を目標に治療にあたっています。
心臓血管外科 脳心臓血管センター
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 11.45 11.38 6.45% 78.06 パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 7.29 8.87 9.68% 70.06 パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 30 15.73 12.74 3.33% 78.97 パス
180040xx01x0xx 手術・処置等の合併症 内シャント又は外シャント設置術等 手術・処置等2なし 17 23.65 12.65 17.65% 65.06 パス
050163xx02x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等2なし 11 19.64 17.74 0.00% 70.82 パス
 心臓血管外科は多種多様な心血管病の診断と治療を担当しています。特に急性心筋梗塞や急性大動脈解離、大動脈瘤破裂といった緊急性のある疾患については循環器内科と緊密に連絡を取り合い、24時間体制で対応しています。特徴として、質の高い手術を行うとともにできる限り体に負担をかけない、いわゆる低侵襲手術を行うことに力を入れています。人工心肺を使用しない心拍動下冠動脈バイパス術や自己弁を温存する弁形成術、大動脈瘤に対するステントグラフト治療がその代表です。当院は福井県内で唯一の胸部大動脈瘤ステントグラフト指導医が在籍する施設です。
 上記の1位はペースメーカー移植術、2位は内シャント設置術、3位は腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術、4位は経皮的シャント拡張術・血栓除去術、5位は腹部大動脈瘤人工血管置換術に該当します。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 129 24.75 27.63 85.27% 82.22 パス
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術等 55 10.15 10.90 3.64% 54.00 パス
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 43 4.56 5.49 6.98% 44.26 パス
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病なし 38 4.37 5.33 2.63% 21.92
160800xx97xxxx 股関節大腿近位骨折 その他の手術あり 30 21.30 20.64 63.33% 73.10 パス
 整形外科で1番目と5番目に多い傷病名の分類は大腿骨近位部骨折に対する骨接合術および人工骨頭挿入術です。この骨折は高齢の方の代表的な骨折であり、寝たきりにならないようにほとんどの患者さんに手術治療を行っています。福井県では多くの医療機関が連携した大腿骨頚部骨折地域連携パスを運用しており、当院は手術を担当する急性期病院となっていますので、術後ほとんどの患者さんは2~3週間で地域連携パスを用いて回復期病院へ転院して頂き、継続的にリハビリを受けて頂いています。2番目に多い傷病名の分類は腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下椎間板摘出術です。当院には脊椎内視鏡専門医が常勤しており、腰椎椎間板ヘルニアに限らず、様々な脊椎疾患に対して積極的に内視鏡下手術を行っています。術後創部痛が少なく、回復も早いのが特徴であり、年々患者さんが増えてきています。3番目に多い傷病名の分類は前腕骨折の手術ありですが、その多くは手関節近くの骨折です。術後特に問題なければ数日で退院となります。4番目に多い傷病名の分類は肘関節周辺の骨折・脱臼の手術ありですが、肘関節周辺の骨折は小児に多く、その場合ほとんどが緊急手術の対象となります。当院では小児の肘関節周辺の骨折の場合、ほとんどが受傷当日に手術を行っていますので、翌日には退院可能です。5番目に多い傷病名の分類は大腿骨近位部骨折に対するその他の手術ありですが、これには人工骨頭挿入術ではなく、骨接合術を行った患者さんが含まれます。術式が異なるものの、1番目に多い傷病名分類の患者さんと同様の骨折であり、多くの患者さんは地域連携パスを用いて回復期病院へ転院して頂き、継続的にリハビリを受けて頂いています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし 13 3.38 5.11 0.00% 41.38
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 12 3.92 5.80 0.00% 25.50 パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 11 3.00 4.28 0.00% 45.18
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 5.94
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等 7.91 パス
 形成外科で最も多い入院は、骨軟部の良性腫瘍の手術を受ける患者さんです。その中で、最も多かったものは脂肪腫でした。腫瘍の診断には画像検査(超音波検査、CT検査、MRI検査)を用います。年齢・大きさ・部位により、麻酔を全身麻酔か局所麻酔のどちらにするかを選び、手術では主に全摘出を行います。摘出腫瘍には全て病理検査を行います。腫瘍の大きさや部位によっては、外来で局所麻酔で手術が可能な方もいます。局所麻酔例の一部と全身麻酔例では入院が必要となります。多くの場合、2泊3日の入院となりますが、大きなできものでは1週間程度の入院となる場合が多いです。
脳神経外科 脳心臓血管センター
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 53 9.42 9.87 13.21% 67.32 パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 39 4.28 7.52 5.13% 56.28
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 36 20.11 22.05 50.00% 69.42 パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 9.81 7.12 0.00% 60.00
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 12 14.25 16.54 33.33% 65.25 パス
 当院は福井県内における3次救急病院に指定されており、緊急の判断を必要とする頭部外傷患者の救急搬送入院が多いのが特徴です。多発外傷や重症な患者さんが多く、救急搬送された患者さんの約50%が緊急手術を必要とします。また、脳出血で搬送される患者さんも多くなっており内視鏡を用いて小さな侵襲で血腫除去を行っています。脳梗塞の患者さんは急性期であればtPA静注による血栓溶解療法や引き続きカテーテルによる血栓除去を積極的に施行して脳梗塞に陥る前に血行再建を図るようにしています。神経症状が残ったり、後遺障害がある脳卒中患者さんは、福井県脳卒中地域連携パスを使用して、早期に回復期リハビリテーション病院、あるいは院内のリハビリテーション科へ転院/転科するようにしています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 41 8.80 11.97 2.44% 64.54 パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 36 8.47 8.96 0.00% 68.31 パス
080190xxxxxxxx 脱毛症 3.72 パス
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く。)、その類症 7.38
080090xxxxxxxx 紅斑症 10.37
 皮膚科で多い診断群分類は、全国のデータと概ね同じ傾向です。特に上位2つの診断群分類の入院患者さんは、疾患の特性もあって、緊急入院のことがほとんどです。全国データと比較して当院の平均在院日数は短い傾向にありますが、検査や治療は十分に行っています。なお、当科の皮膚疾患の診療においては、 手術も含めて外来診療を基本としています。乾癬に対しては外用療法で効果不十分な場合は内服薬や光線療法を行い、さらに重症例では生物学的製剤を使うこともあります。その他の疾患においても、総合病院の特色を活かし、他科との連携も図りながら、最新最高の医療を提供できるように努めています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 84 7.90 7.44 3.57% 73.43 パス
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 32 6.94 8.83 0.00% 72.19 パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 25 12.72 12.43 12.00% 70.92 パス
110080xx9905xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 22 11.59 11.54 0.00% 67.41
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 22 6.68 5.83 0.00% 67.41 パス
 当院は、県がん診療連携拠点病院であり、泌尿生殖器の悪性腫瘍の診断治療を最も重視しています。また、急性期医療を行っており、多くの急性期尿路性器感染症の患者さんを治療しています。尿に血が混じる、あるいは、尿の出が悪くなったなど、何か心配なことがありましたら、かかりつけ医と相談の上、当科を受診してください。
産科・婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 38 6.76 6.42 0.00% 40.79 パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 37 10.05 10.05 0.00% 45.51 パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 33 15.55 13.29 0.00% 57.21 パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 33 6.24 5.12 0.00% 62.45
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 31 28.77 20.79 3.23% 30.71
 子宮付属器とは子宮の両側にある卵巣と卵管のことです。このうち、卵巣は最も腫瘍(できもの)の種類が多い臓器です。がんの様なものもありますが、頻度は低く、皮様嚢腫(卵巣内に脂肪や毛髪がたまるもの)、子宮内膜症嚢胞(卵巣内にチョコレート色の血液がたまるもの)、そのほか唾液のような粘液がたまったり、尿のようなさらさらした水がたまるものなど、がんではない良性腫瘍が多く見られます。これらの多くは薬物では完治しないので、腹腔鏡という内視鏡カメラを用いて病巣部だけ摘出したり、片側の付属器全部を摘出したりします。腹部を切開しないので痛みも軽度で入院期間も短くなります。子宮筋腫などで子宮を摘出する手術は、お腹を10cm程度切開し子宮を摘出する方法(腹式子宮全摘出術)、お腹に一切傷をつけず膣から子宮を摘出する方法(腟式子宮全摘出術)、腹腔鏡を使って子宮を摘出する方法(腹腔鏡下腟式子宮全摘出術)があります。いずれを選択するかは、子宮の大きさ、癒着の程度、過去の経腟分娩の有無などを参考に患者さんと相談しながら決めています。一方、近年出産数は減少していますが、高齢妊娠が増加しそのためリスク(危険度が高い)のある妊娠が増加していて、赤ちゃんに負担をかけないように帝王切開を行う機会が増えています。帝王切開による出産は自然分娩による出産より感染症、血栓症などの合併症のリスクが多少高くなりますが、経腟分娩が危険と判断される際に行うことが多くなっています。また、ここ十数年若年者の子宮の入り口に出来る子宮頚癌が増加しています。初期であれば子宮頚部円錐切除術と言って、子宮の入り口の病巣を切り取り子宮本体を残す子宮頚部(腟部)切除術で治療し、その後の妊娠を可能とする治療も可能ですが、進行すると広範囲に子宮を摘出しなくてはならなくなります。当科では広範囲に子宮を取らなくてはいけない方でも、がんの範囲が比較的小さければ、将来妊娠を希望される方には妊娠の可能性を残すことができる広汎子宮頚部摘出術を行っています。また、肥満の方などが増加し、子宮の体部(赤ちゃんを宿すところ)のがんも以前より増加していますが、このがんも初期であれば、子宮を残すためのホルモン療法、子宮内膜掻爬術での対応も選択肢の一つとしています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 18 6.89 7.72 0.00% 70.00 パス
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 13 7.85 10.53 0.00% 63.77 パス
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 7.01 パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 3.44 パス
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 3.46
 網膜硝子体疾患(黄斑前膜、黄斑円孔などの黄斑疾患あるいは、裂孔原性網膜剥離や糖尿病網膜症など)の手術が必要な傷病名が1~3位となっています。手術を行う場合には、より身体への負担が小さい手術で入院期間の短縮に心がけています。
眼形成手術が必要な眼瞼下垂、眼瞼内反などの傷病名も多く、これらの手術についても積極的に取り組んでいます。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 42 8.86 9.37 0.00% 55.31 パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 31 5.68 5.50 0.00% 40.77
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 31 5.90 7.47 0.00% 55.32 パス
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 31 10.03 9.60 0.00% 53.77 パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 29 3.86 5.24 0.00% 68.66
突発性難聴: 突然耳が聞こえにくくなる疾患です。発症後なるべく早く治療を始めるようにします。
扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし:投薬だけで済むものから、気管切開、集中治療室での治療を要する重症のものまであります。正確に評価し適切な治療を迅速に行っています。
慢性副鼻腔炎:投薬や手術方法がめざましく進歩しています。内視鏡下に精密な手術を実施しています。
顔面神経障害 :発症後早期に適切な薬で治療をすれば、大多数の方が治る疾患ですが、通常の薬物治療で治癒しない場合に、顔面神経減価術を実施しています。
前庭機能障害 :めまいの症状を生じる疾患には、メニエル病など内耳の障害、脳梗塞などの脳の障害、不整脈や心不全などの循環器疾患など様々な種類があります。各専門科と協力し正確な診断、治療を行っています。
核医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 15 5.53 6.56 0.00% 61.33 パス
100020xx99x5xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 8.89 パス
070040xx99x4xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等24あり 17.48


 核医学科では様々な種類の放射性物質を用いた治療(ラジオアイソトープ内用療法)に取り組んでおり、疾患、病状によっては入院にて治療を行っています。現在、入院治療の適応となっている主な疾患は甲状腺癌であり、法的に隔離が必要と判断される場合には専用の病室(RI治療病室)に入室していただいています。RI治療病室での隔離期間は4日間程度ですが、ストレスが少なくなるよう、患者さんには開放的な病室で過ごしていただいています。福井県内で唯一稼動しているRI治療病室であり、県内の主な医療機関はもとより県外からも多数の患者さんにご利用いただいています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 150 25 19 47 70 1 UICC第7版
大腸癌 44 43 62 27 23 1 UICC第7版
乳癌 76 42 16 13 33 1 UICC第7版
肺癌 112 28 94 149 165 1 UICC第7版
肝癌 21 12 12 11 70 1 UICC第7版
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 当院では、資料のとおり多数のがん患者さんの治療を行っています。
 表の数字は患者さんの延べ入院数ですので、本当の患者数と比較しますとやや多い数字となっていますが、胃癌、大腸癌では年間200名前後、乳癌では150名前後、肺癌においては400名前後の初発患者さんを受け入れています。
 当院はがん検診や人間ドックに力を入れていますので、胃癌や乳癌では無症状で発見される早期の患者さん(stage I)が非常に多い傾向にあります。その一方、救急の患者さんを多く受け入れている影響で、胃癌、肺癌ではがんが進行した患者さん(stage IV)も非常に多くなっています。
 がんは、進行した段階での発見では、複雑でつらい治療を受けることにつながります。日頃より生活習慣に気をつけ、がんが発見されても早期の段階で治療が受けられるよう、がん検診や人間ドックを定期的に受けるようにしましょう。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 65 7.40 47.86
中等症 147 13.05 76.39
重症 27 18.04 80.00
超重症 11 19.00 79.45
不明
 成人市中肺炎のなかでは入院適応となる中等症患者さんの入院が最も多い状況です。軽症から中等症、そして重症へと肺炎が重くなるにつれて、治療に日数がかかり、平均年齢も高くなる傾向となっています。
 肺炎で亡くなられる方の96.5%は65歳以上の高齢の患者さんで、重症化する前の早期発見、早期治療が非常に大切です。
 咳や発熱、呼吸困難などの症状がありましたら、早めにかかりつけ医を受診してください。肺炎兆候がありましたら紹介医を通じて呼吸器内科で対応させていただきます。また、当院救急外来は24時間対応を行っています。さらに当院は呼吸器疾患集中治療室(RCU)を有していますので、超重症肺炎にも十分に対応可能です。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 14 6.07 67.79 5.88%
その他
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内
その他
I63$ 脳梗塞 3日以内 278 35.07 73.35 22.22%
その他 19 52.68 74.79 2.02%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内
その他 18 5.61 72.39 0.0%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内
その他
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内
その他
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内
その他
脳梗塞の患者さんについては、主に脳神経外科と神経内科で診療に当たっています。また、リハビリは回復期リハビリテーション病棟で行っています。
発症3日以内の急性期の患者さんが、ほぼ9割を占めています。
「脳梗塞に至らなかったもの」には、内頚動脈狭窄症の検査や治療を受けた患者さんなどが含まれています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 344 0.07 1.23 0.00% 67.03 パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 104 1.07 7.50 0.00% 69.96 パス
K654 内視鏡的消化管止血術 57 0.98 11.68 12.28% 70.67
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 54 4.19 15.20 7.41% 74.46 パス
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 45 3.53 8.27 8.89% 72.98 パス
 大腸内視鏡検査の普及に伴い、大腸ポリープや大腸腫瘍が発見されることが多くなっています。これらの病変に対する治療としての内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術が当科で最も多くなっています。より大型の病変(20mm以上の大腸腺腫、早期大腸癌)を切除する方法として大腸粘膜下層剥離術も施行しています。次に多いのは、早期胃癌の治療としての早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術です。内視鏡検査の精度向上により、内視鏡手術で治療が可能な早期胃癌病変の発見数が増えてきているためです。術後の生活への影響が少ないことや、高齢の方が増加していることもあり、治療を受ける患者さんの数は今後もますます増加していくと思われます。一方、当院は救急患者さんの受け入れが多いため、出血性胃十二指腸潰瘍に対して緊急内視鏡治療を行うことも少なくありません。高齢化社会のなかで狭心症や不整脈、脳梗塞に対し血液をさらさらにする薬を内服している患者さんが増加しているためです。これらの患者さんはヘリコバクターピロリ陽性の方が多く潰瘍が非常に出来やすい状態であるため、今後もしっかり対応していかねばならない疾患であると考えています。さらに当院の特徴として、胆管炎や閉塞性黄疸で緊急入院される患者さんが多いということがあります。これらは胆管内の結石や腫瘍が胆管を閉塞してしまうために起こる病気であり、詰まってしまった胆汁を元通りに十二指腸に流れるようにする治療が、内視鏡的胆道ステント留置術です。患者さんの状態が安定してから実施することもあり、この治療の後に、結石に対する手術を施行する場合もあるため、術前・術後とも日数が長くなる傾向があります。ステントを留置したり結石を取り出すためには、十二指腸乳頭部の切開が必要です。また、クラッシャーといった石を砕く道具を使う患者さんよりも、バルーンというカテーテルの先についている風船で10mm以下の結石を掻き出す患者さんが多い傾向にあります。
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K509-3 放射線マーカー留置術
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) パス
K539 心膜切開術
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉を超える) パス
K6151 胸部血管塞栓術 止血術
 呼吸器内科では肺癌患者さんが数多く来院され、検査・治療を受けています。肺癌患者さんでは、心臓の周りに液体がたまることで心臓の動きが著しく制限されることがありますが、この場合には緊急で心臓の膜を切り開く手術が必要となります。当院は心臓血管外科があり、迅速に行うことができます。さらに当院は最新の放射線治療装置を有しており、気管支鏡を使って肺癌の周囲に1mm大の金球を留置して目印にすることで、呼吸で動いてしまう肺に対しても正確に放射線を照射することができます。治療期間は3週間程度となっています。
循環器内科 脳心臓血管センター
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 121 2.81 3.97 0.00% 69.16 パス
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 44 0.02 20.18 2.27% 71.20 パス
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 37 0.81 12.89 5.41% 70.54 パス
K616 四肢の血管拡張術(心) 26 1.69 4.50 3.85% 74.73 パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心室中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 25 2.12 3.76 0.00% 67.92 パス
 循環器内科での入院治療の主たるものは、狭心症・急性心筋梗塞に対しての経皮的冠動脈ステント術であり、9割以上がステント留置術です。また、全身性血管疾患、特に下肢血管の治療もカテーテルによる形成術・ステント留置術が多くなっています。高齢化による心房細動の患者さんが増加しており、カテーテルアブレーションも増加しています。狭心症に対しては、冠動脈CTやアイソトープ検査等を外来にて行い、日常生活に支障を来さないように入院期間を出来るだけ短くするため経皮的冠動脈形成術・ステント留置術だけで入院して頂くようにしています。
腎臓・膠原病内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 40 14.70 38.45 15.00% 71.98 パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 16 5.38 12.69 0.00% 64.88 パス
K6146 バイパス移植術(その他の動脈)
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ
K654 内視鏡的消化管止血術
 腎不全のため血液透析導入が必要な場合や、透析患者さんで内シャントが使用できない場合などは、内シャント設置術が必要です。手術は心臓血管外科の医師が行います。内シャントの調子が悪く、狭窄を認める場合は、シャントのカテーテル治療である経皮的シャント拡張術・血栓除去術を循環器内科医、心臓血管外科医が行っています。内シャント手術で、吻合する血管が乏しいときは、心臓血管外科医が人工血管を用いた血管移植術、バイパス移植術を行っています。透析が必要な腎不全の患者さん、そして、すでに透析を受けている患者さんは徐々に増加しており、上記の手術が多く行われています。それ以外の手術は、合併症の治療に要した手術です。
内分泌・代謝内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2762 網膜光凝固術(特殊)
K2761 網膜光凝固術(通常)
K2762 網膜光凝固術(その他特殊)
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) パス
K222 結膜下異物除去術
 糖尿病で入院中に合併症の検査をして、眼の合併症が発見される方がいます。眼の合併症が進行した方には、眼科で網膜光凝固術が行われます。眼の合併症を悪化させないために行う重要な治療です。誤嚥性肺炎で入院される患者さんを当科で担当することもあります。誤嚥性肺炎は食べ物が気管に入って起こる病気です。体力の衰えた患者さんに多く、食べると肺炎を繰り返すことがあります。治療の一つとして、食物を胃に直接送り込む管を、腹の上から胃に通すこと(胃瘻造設)があります。
血液・腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K697-32ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として) 2センチメートルを超えるもの その他のもの 28 1.32 5.93 0.00% 72.25 パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 18 3.89 9.89 0.00% 74.83 パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) パス
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満)
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) パス
 血液・腫瘍内科で多い手術は、肝臓の悪性腫瘍に対する治療で、特にラジオ波焼灼療法による治療を得意としています。肝細胞癌だけでなく大腸癌や胃癌、カルチノイドなどの肝転移に対しても積極的に施行しています。体位変換や人工胸水、人工腹水などによる工夫をすることで治療による合併症の危険を減らすことができ、他院ではラジオ波焼灼療法ができないと判断された患者さんでも治療ができることがあります。同様にカテーテルによる肝動脈化学塞栓術による肝細胞癌治療も並行して行っており、できるかぎり各種薬剤により苦痛の軽減を図るように努めています。白血病や骨髄腫、悪性リンパ腫といった造血器腫瘍に対する治療として造血幹細胞移植併用化学療法を行っており、移植のための幹細胞採取も行っています。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) パス
K386 気管切開術
K178-4 経皮的脳血栓回収術


 神経内科で手術を受ける患者さんは多くはありません。胃瘻造設は、口から食事をとることが難しくなった脳梗塞や変性疾患の患者さんに行っています。気管切開は、ご自分の力で呼吸することが難しくなり、人工呼吸器を使用することが必要になった方などに行っています。胃瘻造設、気管切開を受けた方は、その後ご自宅へ戻ることが困難なために転院される方が多くなっています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死2度のもの)
K7151 腸重積整復
K300 鼓膜切開術 パス
K7291 腸閉鎖症手術(腸管切除を伴わないもの)
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) パス
 腸重積を整復できなかった方、あるいは、腸閉鎖症の方をお預かりした場合も、すぐに院内で活躍している小児外科専門医に紹介するため、安心です。また、胃瘻造設が必要と判断される方にも当院で胃瘻を造設し、その後の栄養管理に活用して頂いております。
外科・がん医療センター
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 102 1.76 5.63 0.00% 62.30 パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 101 0.99 1.60 0.00% 38.41 パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 82 0.91 1.63 0.00% 42.68 パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 74 4.31 10.97 4.05% 73.42 パス
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 56 0.13 8.43 1.79% 29.57
 胆のう炎や胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多い手術です。胆のうの炎症が強い場合には、まず内科的な治療で炎症の改善を図り一旦退院し、改めて外科に再入院するケースが典型的です。炎症の治まった状態で手術を行いますので短期入院での治療が可能です。胆のう摘出術はそのほとんどが腹腔鏡下で行われ、患者さんへの負担をできるだけ少なくするように努めています。鼠径ヘルニア手術は全身麻酔で腹腔鏡を使う場合も、それ以外の方法で行う場合も入院期間は3日程度です。平均年齢は統計上40歳前後になっていますが、当院では5歳以下の小児手術例が約40%前後、60歳以上の高齢者がおよそ40%前後と二峰性の分布を示しています。年齢やヘルニアが両側かどうかといった患者さんの状態に合わせた治療法を相談して選択しています。がんの手術では安全性と癌の根治性が最優先されます。当院ではその両者を満たしながら、ほとんどの大腸(結腸)がん患者さんで腹腔鏡手術を行っています。術後は早く元気になるため、平均術後期間は短くなっていますが、近年ご高齢の方や腸閉塞を来して受診される患者さんも増えているため、良い状態で手術をお受けいただくために術前期間が長くなってきています。また術後のリハビリのために転院治療される方もいます。虫垂炎手術では、ほとんどの患者さんで創が小さく負担の少ない腹腔鏡下あるいは腹腔鏡補助下手術を行っています。ほぼ全例の患者さんにクリニカルパスを使用し入院期間の短縮に努めています。 
心臓血管外科 脳心臓血管センター
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6171 下肢静脈瘤手術(抜去切除術) 39 0.00 1.41 0.00% 65.64 パス
K610-3 内シャント設置術 32 1.09 6.53 12.50% 68.88 パス
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 19 3.00 10.84 5.26% 79.21 パス
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 19 6.42 20.21 5.26% 79.26 パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 19 0.89 1.79 0.00% 66.26 パス
 心臓血管外科は多種多様な心血管病の診断と治療を担当しています。特に急性心筋梗塞や急性大動脈解離、大動脈瘤破裂といった緊急性のある疾患については循環器内科と緊密に連絡を取り合い、24時間体制で対応しています。特徴として、質の高い手術を行うとともにできる限り体に負担をかけない、いわゆる低侵襲手術を行うことに力を入れています。人工心肺を使用しない心拍動下冠動脈バイパス術や自己弁を温存する弁形成術、大動脈瘤に対するステントグラフト治療がその代表です。当院は福井県内で唯一の胸部大動脈瘤ステントグラフト指導医が在籍する施設でもあります。
 上記の表では欄外となりますが、冠動脈バイパス術や心臓弁膜症手術、胸部大動脈瘤に対する人工血管置換術・ステントグラフト内挿術も上位にランクされています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 92 3.85 22.03 80.43% 81.74 パス
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術(後方摘出術) 56 1.48 8.16 3.57% 54.09 パス
K0811 人工骨頭挿入術(股) 50 5.52 31.60 82.00% 80.96 パス
K0821 人工関節置換術(股) 28 2.61 23.04 21.43% 64.71 パス
K131-2 内視鏡下椎弓切除術 28 4.25 9.21 7.14% 70.54
 整形外科で最も多い手術は大腿骨に対する骨折観血的手術です。特に高齢の方の代表的な骨折である大腿骨転子部骨折がその多くを占めており、寝たきりを防ぐために積極的に手術治療を行っています。福井県では多くの医療機関が連携した大腿骨頚部骨折地域連携パスを運用しており、当院は手術を担当する急性期病院となっていますので、ほとんどの患者さんは術後3週間程度で地域連携パスを用いて回復期病院へ転院して頂き、継続的にリハビリを受けて頂いています。2番目に多い手術は腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下椎間板摘出術です。当院には脊椎内視鏡専門医が常勤しており、腰椎椎間板ヘルニアに対してはほとんどの患者さんに内視鏡下手術を行っています。内視鏡下手術は傷が小さいだけでなく、術後創部の痛みも少ないため、平均8日程度で退院可能です。3番目に多い手術は高齢者の代表的な骨折である大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭挿入術です。1番目に多い大腿骨転子部骨折と同様、寝たきりを防ぐために積極的に手術治療を行い、術後ほとんどの患者さんは地域連携パスを用いて回復期病院へ転院して頂き、継続的にリハビリを受けて頂いています。4番目に多い手術は人工股関節置換術です。当院では早期離床、脱臼予防の観点から前方アプローチによる人工股関節置換術を積極的に行っており、早期機能回復と低い脱臼率を達成しています。術後3週間で退院出来るリハビリプログラムを用いており、ほとんどの患者さんは3週間程度で退院しています。5番目に多い手術は腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下椎弓切除術です。当院には脊椎内視鏡専門医が常勤しており、腰椎椎間板ヘルニアと同様、腰部脊柱管狭窄症に対してもほとんどの患者さんに内視鏡下手術を行っています。術後創部の痛みも少なく、平均9日程度で退院可能です。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K333 鼻骨骨折整復固定術 10 2.50 1.90 0.00% 27.40 パス
K0052 皮下腫瘍摘出術(露出部)(2cm~4cm未満)
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上)
K0063 皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上)
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) パス
 形成外科においては、皮膚や皮下のできもの(腫瘍)、あざ(母斑)、怪我(火傷、擦り傷、切り傷など)、皮膚や軟部組織の癌やそれに対する再建、顔面骨骨折、手のできものや怪我(腱損傷、神経損傷、血管損傷、指の切断など)、先天性の異常(耳や指の形態異常など)、眼瞼下垂、傷跡(醜状瘢痕やケロイドなど)、床ずれ(褥瘡)などを治療対象としています。上記の表で第1位のKコードとなっている「鼻骨骨折整復固定術」については、原則として全例で手術は全身麻酔下に行っており、入院が必要となります。多くの場合、2泊3日の入院となります。2位~4位の「皮膚、皮下腫瘍摘出術」については、小さなお子さんや、大人であっても大きなできものや深部にあるできものに関しては全身麻酔下に手術を行うことになり、入院が必要となります。比較的小さなできものでは2泊3日、大きなできものでは1週間程度の入院となることが多いです。上記の表では第5位の「ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後)」は、多くの場合、二期的に手術を行っています。乳腺外科で乳腺切除と組織拡張器挿入が行われた後に、十分に皮膚が拡張された時点で、組織拡張器を取り出し、シリコンインプラント(ゲル充填乳房)を挿入します。1週間程度の入院が必要となります。
脳神経外科 脳心臓血管センター
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭による) 41 1.41 18.83 17.07% 77.98 パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 15 6.33 40.40 20.00% 62.60 パス
K609-2 頸動脈ステント留置術(CAS) 15 6.87 10.60 13.33% 74.13
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 12 0.55 61.82 33.33% 66.00
K1781 脳血管内手術 1箇所 パス
 慢性硬膜下血腫は、高齢の患者さんに多い病気で、最近血液を固まりにくくする薬を服用される方が増えてきたため、年々増加してきています。緊急手術の対象となる事が多く、当科でも救急搬送される入院患者さんの割合が高くなっています。頭蓋内腫瘍摘出術については、良性腫瘍は髄膜腫や下垂体腺腫症例が多く、悪性腫瘍は転移性脳腫瘍や膠芽腫の患者さんが多くなっています。手術は内視鏡やナビゲーション、モニターを駆使して安全に行っています。悪性腫瘍の場合は化学療法や放射線(陽子線)治療を含む集学的治療も必要となります。頚動脈狭窄症に対してはカテーテルによる頚動脈ステント術を施行しています。未破裂や破裂(くも膜下出血を合併した)の脳動脈瘤に対してはカテーテルによる塞栓術と開頭によるクリッピング術のどちらか安全な治療法を選択しています。血栓回収術を含めカテーテルによる脳血管内手術の割合が増えており、救急搬送や他院からの紹介患者さんの治療を行っています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0022 デブリードマン(100c㎡以上3,000c㎡未満)
K797 膀胱内凝血除去術



 皮膚科で行う手術のほとんどは外来で実施しています。全身麻酔や入院が必要となる患者さんについては、形成外科などと連携して、患者さんが最適な手術を受けることができるように努めています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 94 1.77 7.28 3.19% 72.73 パス
K768 体外衝撃波結石破砕術 38 0.58 1.29 2.63% 57.61 パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 27 0.81 7.52 3.70% 65.70
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 26 1.46 4.38 0.00% 66.62 パス
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 20 2.15 10.15 0.00% 72.65 パス
 泌尿器科においては、悪性腫瘍に対する手術を中心に行っております。前立腺癌に対しては、陽子線治療も有力な選択肢の一つとしています。
産科・婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 53 0.92 5.13 0.00% 39.62 パス
K877 子宮全摘術 41 1.29 7.95 0.00% 46.80 パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 40 13.25 7.68 0.00% 32.78 パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 35 0.97 1.06 0.00% 42.34 パス
K879 子宮悪性腫瘍手術 32 1.84 15.44 0.00% 58.69 パス
 子宮付属器とは子宮の両側にある卵巣と卵管のことです。このうち卵巣は最も腫瘍(できもの)の種類が多い臓器です。がんの様なものもありますが頻度は低く、皮様嚢腫(卵巣内に脂肪や毛髪がたまるもの)、子宮内膜症嚢胞(卵巣内にチョコレート色の血液がたまるもの)、そのほか唾液のような粘液がたまったり、尿のようなさらさらした水がたまるものなど、がんではない良性腫瘍が多く見られます。これらの多くは薬物では完治しないので、腹腔鏡という内視鏡カメラを用いて病巣部だけ摘出したり、一側の付属器全部を摘出したりします。腹部を切開しないので痛みも軽度で入院期間も短くなります。子宮筋腫などで子宮を摘出する手術は、お腹を10cm程度切開し子宮を摘出する方法(腹式子宮全摘出術)、お腹に一切傷をつけず膣から子宮を摘出する方法(腟式子宮全摘出術)、腹腔鏡を使って子宮を摘出する方法(腹腔鏡下腟式子宮全摘出術)があります。いずれを選択するかは、子宮の大きさ、癒着の程度、経腟分娩の有無などを参考に患者さんと相談しながら決めています。近年出産数は減少していますが、高齢妊娠が増加しそのためリスク(危険度が高い)のある妊娠が増加していて、赤ちゃんに負担をかけないように帝王切開を行う機会が増えています。帝王切開による出産は自然分娩による出産より感染症、血栓症などの合併症のリスクが多少高くなりますが、経腟分娩が危険と判断される際に行うことが多くなっています。ここ十数年若年者の子宮の入り口に出来る子宮頚癌が増加しています。初期であれば子宮頚部円錐切除術と言って、子宮の入り口の病巣を切り取り子宮本体を残す子宮頚部(腟部)切除術で治療し、その後の妊娠を可能とする治療があります。しかし、進行すると広範囲に子宮を摘出しなくてはならなくなります。当科では広範囲に子宮を取らなくてはいけない方でも、がんの範囲が比較的小さく将来妊娠を希望される方には、広汎子宮頚部摘出術を行い妊娠の可能性を残す手術も行っています。そのほか子宮体部の悪性腫瘍も増加しており、そうした患者さんにも対応しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズ挿入)(その他) 396 0.04 0.90 0.25% 74.01 パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 52 0.23 6.37 0.00% 67.06 パス
K2171 眼瞼内反症手術(縫合法)
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの)
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) パス
白内障に対する手術が最も多く、日帰りまたは1泊2日の入院治療となっています。
黄斑疾患、糖尿病網膜症、網膜剥離など硝子体疾患に対する硝子体手術がこれに次いで多く、より身体への負担が小さい手術で入院期間も短縮できるように心がけています。
眼瞼下垂、眼瞼内反などに対する眼形成手術についても積極的に取り組んでいます。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 29 1.62 3.66 0.00% 58.62 パス
K319 鼓室形成手術 17 1.29 5.41 0.00% 41.76 パス
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) 17 1.12 10.41 0.00% 51.47 パス
K347-5 内視鏡下鼻腔手術1型(下鼻甲介手術) 17 1.24 3.53 0.00% 31.59 パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 16 1.25 9.31 0.00% 35.63 パス
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術):入院期間、術後治療の期間が短く、患者さんにとって満足度の高い手術を行っています。
鼓室形成手術:2000例以上の中耳、内耳手術経験をもつ専門医が精密な手術を行っています。
甲状腺悪性腫瘍手術(切除):甲状腺癌は、大きさ、転移の有無などにより、全摘手術、切除手術、あるいは、手術はせずに経過観察する、などの治療方法を選択します。この手術は、左右どちらかの甲状腺と周囲のリンパ節を切除する手術で、癌が甲状腺の一側に限局し転移もみられない患者さんで実施しています。内視鏡下甲状腺切除術は癌以外の良性疾患で実施します。
内視鏡下鼻腔手術1型(下鼻甲介手術):通年性鼻閉に対して、後鼻神経切断術と同時に実施しています。退院直後から良好な状態となり、退院後の通院回数は1~2回で済む方がほとんどです。
口蓋扁桃手術(摘出):IgA腎症などの病巣感染症や年に5回以上高熱がでる習慣性扁桃炎などで実施します。成人の患者さんが多数を占めています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 73 0.61%
異なる 12 0.10%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 111 0.92%
異なる
 その他の表はこれまでの表と少し異なります。
 ”入院契機”の分類において”同一”とは表に示す傷病名が本来の原因として入院治療となった症例を、”異なる”とは別の疾患で入院でしたが、入院後に原疾患の治療の他に表に示される4つの傷病名に対する治療が中心になった症例を示します。
 播種性血管内凝固症候群(DIC)は重篤な病態で、どの医療施設でも発生予防に全力を挙げています。昨年、今年とも発生率は全国平均を下回っていますが、今年は入院契機が同一、すなわち播種性血管内凝固症候群(DIC)を本来の治療目的として入院された患者さんが減少しました。
 敗血症に関しても発生率は全国平均を下回っていますが、昨年度に比較すると患者さんは増加しました。入院契機の傾向は変わりがありません。
 ”手術・処置等の合併症”は、いわゆる医療ミスや合併症といった意味ではありません。当院の場合、その半数以上が(71例)が透析シャント関連の症例で、血液透析のために作成されてシャントが経過とともに劣化し入れ替えた症例が含まれます。これも昨年度と同様の傾向です。
更新履歴
2016/10/1
平成27年度 病院指標 公開
2017/9/29
平成28年度 病院指標 公開