肺がん

 肺がんは日本人のがんによる死亡原因のトップです。肺がんの予防には、喫煙しないことが大切です。肺がんになってしまっても、早期に発見して治療すれば、かなり治すことができます。治療法としては外科切除が一般的ですが、早期の肺がんに対しては、放射線療法も手術に近い治療成績が報告されるようなってきました。また、抗がん剤による化学療法も行われます。陽子線治療は、放射線療法の一種で、がん病巣に集中して照射できますので、体への負担が少ない肺がん治療を行うことができます。

治療方法

 通常、2から3方向より、1日1回の照射を月曜から金曜日に続けて10回から30回(2週から6週)行います。1回の照射に必要な時間は、位置決め等も含めて30分程度です。 照射回数は、がん病巣の大きさ、位置、全身状態など、様々な要素を考慮して、適切な回数を治療計画作成時に医学的に決定します。
 また、肺がんは呼吸によって動きますので、呼吸の一定の時期(息をはいて、次に吸い始めるまでの期間)をねらって陽子線を照射する、呼吸同期照射を行います。

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治療成績と副作用

 これまでに報告されている陽子線治療の局所制御率は、治療後2年で90%程度、3年で82%となっています。
 陽子線を照射しても痛みはありません。陽子線治療だけであれば、基本的に、痛くない、辛くない、苦しくない治療ができます。照射のための時間(約30分程度)以外は、普通の生活を続けることができ、仕事をしながら治療することも可能です。陽子線照射の回数が増えていくと、照射している部分の皮膚に日焼け様の変化が出てきますが、通常は、治療終了後に、ゆっくりと元にもどっていきます。また、陽子線の照射野に一致して肺臓炎が起こり、CT検査で影がみられるようになりますが、呼吸困難が悪化するような自覚症状があらわれることは、まずありません。ただし、高度の間質性肺炎を伴っていたりすると、照射野外にも広範囲に炎症がひろがり、呼吸困難となってしまう可能性は否定できません。肋骨が照射野に含まれる場合には、その部位の肋骨骨折の危険性が増加します。

 

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