こころの医療センター紹介

精神医療変革の時を迎えて

西病棟
デイケア科の開放的な芝生・園芸スペースからこころの医療センター西病棟を望む

 こころの医療センターは、昭和25年に福井県立精神病院(単科精神科病院)として発足し、中核的基幹病院として福井県の精神科医療に貢献してきました。平成12年4月に福井県立病院と組織統合し、同病院精神・神経センターとなり、さらに平成16年5月から現在の名称であるこころの医療センターに改称されました。

 複雑でめまぐるしく変化する現代は、ストレス社会とも称されています。国が最近、精神疾患をがんや脳卒中などと並ぶ五大疾病の一つに指定したように、精神疾患の概念や病態はますます多様化し広がり、迅速・適切な対応が不可欠になっています。

 平成十六年に厚生労働省が示した「精神保健医療福祉の改革ビジョン」には、「入院治療から地域社会への展開」という方向性が掲げられています。精神病床の機能分化や、早期退院・社会復帰を目指した入院期間の短縮、地域との連携強化など、より効率的な治療体系が求められています。県内でも最近は病床を持たない精神科クリニックが増え、症状の軽い患者さんが随分受診しやすくなっています。反面、救急・急性期や重篤な身体合併症など緊急・重症の患者さんを受け入れる医療機関が少ないのが現状です。

 県立病院こころの医療センターは、精神科・心身医療科・デイケア科・作業医療科から構成され、精神科救急病棟・身体合併症病棟・アルコール依存症治療プログラムなどに特化した診療体制を備え、急性期から社会復帰までの一貫したチーム医療に基づく心の診療やリハビリに力を注いでいます。また、救急医療・心身医療・緩和ケア・災害医療などの面で、診療部門の枠を超えた病院横断的に重要な役割を果たしています。当センターでは、一般身体科と隣り合った総合病院機能上のメリット(全国的にも単科の県立精神科病院が大多数)を最大限に活かし、高度な医療技術・設備や訪問介護などアウトリーチ機能を駆使して、心身両面からの地域包括的な先進医療を展開しています。

 精神医療が変革を求められる時代を迎えています。当センターは様々な県内精神科医療機関や院内他科との密接な連携の中で、心身両面に配慮した全人的な医療の提供と多職種協働のチーム医療により、地域社会に開かれた質の高い精神医療に取り組んでまいります。皆様のより一層のご理解とご支援を頂きますよう、心よりお願い申し上げます。

外来部門

こころの医療センターの「外来紹介予約制」のお知らせ  pagelink

こころの医療センターの「外来診療時間」のお知らせ  pagelink

 精神科外来は本棟2階西側に、心身医療科外来は本棟1階南側にあります。
 外来部門では、通院治療、精神科デイケア、精神科作業療法、精神科訪問看護を実施しています。

 以前は一日平均二百名を超える患者さんが外来を受診され、許容限界を超え待ち時間が長いと不評でした。このため紹介外来予約制を導入し、患者さんの病状や経過によっては通院の利便性の良い他の医療機関を紹介しました。また外来診療を原則午前中として、午後は救急・急性期や重症の患者さんなどを中心とした病棟業務に重点を置く体制と致しました。この結果、平成二十七年度の外来患者数は一日約百数十名となり、一人当たりの診療時間を確保する効果も生んでいます。外来機能の充実のため、今後も地域医療連携の流れを着実に推進していきたいと考えています。

入院病棟部門

病棟デイルーム
ゆったりとくつろいだ雰囲気の病棟デイルーム

 こころの医療センターの入院病棟は静かな環境とするため本棟西側に独立して配置され、精神科救急病棟・身体合併症病棟などを含む5病棟279床を有しています。

 現代のストレス社会において、救急患者の十数%程度は自殺やうつ病、不安障害などの精神科関連と言われ、福井県では精神科救急情報センターを中心に、夜間・休日の精神科救急医療当番病院システムが整備されています。福井県立病院は三次救急病院(県内唯一の)であるという性格上、県内全域から急性期や身体合併症を含む重症な精神疾患の方が集中的に紹介・搬送されてきます。これに対応すべく、精神科救急医療を特に手厚い医療・看護体制で行う、県内唯一の精神科スーパー救急病棟を平成十九年に開設しました。患者さんが速やかに病状回復し早期の社会復帰が図られるよう、医師・看護師・精神保健福祉士・心理士・作業療法士等が互いに協力して治療にあたっています。

 当科の特色として、「心身両面からの全人的な医療」を実践していることが挙げられます。総合病院には内科、外科、小児科、産婦人科などいろいろな診療科があり、種々の検査や診察・治療を受けることが可能です。心の病気は、心だけでなく身体にも様々な症状が出ることがあります。また逆に身体の病気に心の症状を合併することも高い頻度で認められます。他科との連携およびチーム医療によって、より広くより柔軟に、心の病気に対応することが可能です。このような総合病院が担う大きな使命の一環として、心と身体の病気を併せ持つ、精神科入院治療が必要な急性期の患者さんのための身体合併症治療病棟を平成二十年に開設し、地域の多様なニーズに応えるべく稼働しています。

精神科リハビリテーションと社会復帰への支援

精神科デイケア

多目的スペース
精神科デイケア:多目的スペース

 デイケアとは対人交流や集団活動のさまざまなプログラムを通して、より豊かな社会生活を目指していくためのリハビリテーション部門です。個人の病状や目的に応じたプログラムをデイケアスタッフと一緒に考えていきましょう。医師・看護師・作業療法士・臨床心理技術者といった多職種チームで運営しています。

このような方にお勧めします
  • 退院後、自宅での生活が不安定
  • 日常生活のリズムを整えたい
  • 趣味や楽しみを見つけて、生活の質を高めたい
  • 病気や薬について、学びたい
  • よりよい人間関係や仲間づくりをしたい

 

作業医療科

 入院患者さんおよび通院患者さんの生活に視点を置き、その人らしさを大切にしながら健康を回復し主体的な生活が送れるよう、日常生活に必要なスキルや能力の獲得や地域で生活していくための支援を行っています。

作業医療科での支援・働きかけ
  • 症状安定化に向けての支援
    運動教室
    運動教室
  • 基本的な日常生活への援助
  • 就労・職場復帰への援助
  • 対人関係・社会性の改善
  • 趣味・余暇活動の育成
  • レクリエーション

 

精神科訪問看護

  外来通院されている方が、安心して治療を継続しながら快適な生活を送ることが出来るよう看護師、精神保健福祉士などの専門職がご自宅に伺い様々な総合的生活支援をする制度です。利用を希望される方は、主治医または病棟・外来看護師、精神保健福祉士にご相談下さい。

このような方にお勧めします
  • 治療を続けることが途切れがちになっている方
  • 病院と付き合いながら地域での生活を持続しようとしている方
  • 自分の中に閉じこもりがちで日常生活や人間関係がとれない方
  • 家族として、どんな対応をしたらよいか分からない方
  • 独身生活で回りに相談できる人がいない方

時間外診療

 時間外診療(夜間・休日)は、福井県では精神科救急医療当番病院システムが整備されています(治療を受けている場合にはかかりつけ医療機関での対応が優先)。夜間・休日の緊急な場合は、福井県精神科救急医療情報センターにご相談下さい。(電話:0776-63-6899)

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