院長あいさつ

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 2022年(令和4年)4月1日から福井県立病院院長を拝命いたしました。当院は設立以来70年にわたり、唯一の県立病院として三次救急医療、小児・周産期医療、災害医療、へき地医療など多くの政策医療を担い、三大死因である、がん、脳卒中、心疾患の他、糖尿病、さらには社会問題でもあるうつ病や認知症などの精神疾患の5疾病に対応する急性期総合病院です。私は13代目の院長となりますが、これからも当院の理念である総合的かつ高度な医療の提供を通じて、県民に信頼され、心あたたまる病院をめざして、全力で職責を果たす所存です。
 
 当院は1950年(昭和25年)に福井県立病院(設立時100床)として設立され、同年に設立された福井県立精神病院(設立時150床)と、2000年(平成12年)に組織統合され1067床の新しい福井県立病院として再整備されました。2007年(平成19年)に現在の新病院が竣工、2011年(平成23年)には日本海側初となる陽子線治療施設の運用を開始しています。現在では高度急性期医療へ特化すべく病床の削減と再編を行い、許可病床809床(一般601床、結核6床、感染症4床、精神198床)で診療にあたっています。市街地に立地し、北米形式の救急救命センターを持ちながら精神科救急合併症病棟をもつ特色のある病院で、中央医療センター、こころの医療センター、救命救急センター、母子医療センター、健康診断センター、がん医療センター、それに陽子線がん治療センターをあわせた7センターで運営を行っています。
 
 福井県のコロナ感染は令和2年3月中旬からはじまりましたが、第1種感染症指定病院および唯一の県立病院として、行政、保健センター、医師会そして県内の病院と連携して診療にあたってきました。その間入院制限、待機手術の延期などを県民の方々にお願いすることになりましたが、こうした中で新たな感染症専用の病棟及びHCU整備を行い、人員の再配置と養成を行ってきました。今後のコロナ感染症の動向は予断できませんが、この4月から新興感染症との共存・コロナ禍からの再興、高度急性期病院としての価値向上~県民に信頼され選ばれる病院へ~、医師・看護師等の確保・働き方改革の推進および経営の強化を柱とする第5次中期経営計画(3年計画)をスタートさせ、病院機能のさらなる充実に努めてまいります。
 
 今後とも県民の方々から信頼されそして選ばれる病院を目指し、『健康長寿な福井県』で安心した毎日を過ごしていただけるように努力をしてまいります。これからも福井県立病院を宜しくお願いします。
  
福井県立病院長 吉川 淳(よしかわ じゅん)