放射線治療部門の紹介

 平成28年度4月に導入された高精度放射線治療システム(TrueBeam)は最新のシステムで、高精度な照射を行うことができます。

ライナック装置 TrueBeam(Varian社)

TrueBeamは、がんなどの標的を取り巻く正常臓器へ放射線が当たることを回避することができるため、治療効果を向上させ、副作用を減らすことができます。このシステムはSRT(定位放射線治療)、SBRT(体幹部定位放射線治療)、IMRT(強度変調放射線治療)、VMAT(強度変調回転照射)まで高度な放射線治療が可能です。

VMATはIMRTが進化したもので、放射線治療装置のガントリが回転しながら、かつ放射線の量を細かく調整し治療を行うことができるため、IMRTと同様またはそれ以上の線量分布を可能としながら、照射時間が短縮できる放射線治療です。高精度放射線治療を短時間で実施できますので、患者さんへの負担を軽くすることができます。

さらに、進化したIGRT(画像誘導放射線治療)により、腫瘍や周囲の健常な組織を視覚化し、最適かつ正確な放射線治療を実施します。

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放射線治療用動体追跡システム SyncTraX(島津製作所)

放射線治療用動体追跡システム SyncTraXは、X線透視を使用し、これまで難しいとされていた呼吸等で動きを伴う臓器に対して、ピンポイントでの放射線治療を行えるシステムです。これにより正常な組織に配慮して、患部にのみ効率よく照射することが可能になっています。

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放射線治療用X線シミュレータ Acuity(Varian社)

放射線治療用X線シミュレータは、放射線治療計画装置において、医師が決定した治療位置に対してX線透視を用いて確認するための装置です。治療位置の確認だけでなく、呼吸による患部の動きも確認でます。

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放射線治療用CT装置 Optima CT580 W (GE社)

16chマルチスライスCT装置により、詳細な放射線治療計画が可能です。80cmという大開口径により、放射線治療時と同じ姿勢、体位、治具をつけて撮影が容易です。また患者さんの呼吸による臓器の動きを把握する事で腫瘍の移動距離を三次元的に把握することが可能です。
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