五大がんで死なないために!
健康診断センター長
1971年「がんを撲滅する!」ニクソン大統領が国民にこう宣言した25年後、米国国立がん研究所は「がん死亡率は毎年0.5%減少している。がん対策の成果だ。」と誇らしげに発表しました。一方日本はどうでしょう?たとえば2016年大腸癌の死亡者数は年間50,600名、米国の50,310名を上回る数値です。米国の人口が日本の2.5倍であることを考えるといかに多いか理解できます。専門家の分析では、米国の大腸癌死亡率減少の要因は、第一に検診の増加、次に禁煙とされています。日本の検診受診率は約40%、米国の60%に比べ低率です。精密検査受診率も70%前後とやはり低いのです。日本は検査技術や診断・治療成績は世界トップレベルです。早期発見すればがんは90%近くの方が治ります。福井県では五大(肺、胃、大腸、乳腺、子宮頚部:厚労省が検診を勧める5つの部位)がん検診が、国の指針に基づき精度高く行われています。我々医療従事者はひとりでも多くの皆さまにがん検診をお受けいただき、がんで死なないで欲しいと願っています。
当センターは急性期総合病院併設の健診施設として、福井県立成人病センター時代から50年以上にわたり、疾病の早期発見・早期治療および予防に努めてきました。現在、年間約6,000人の方々の健康管理のお手伝いをさせていただいています。受診の結果、精密検査が必要な場合は、院内各科との迅速な連携による質の高い医療を提供しています。どうぞ安心して当センターをご利用いただききたいと思います。