福井県立病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

 この病院情報(7つの指標)の公表については、平成28年度から、全国のDPC対象病院で開始されました。DPC(診断群分類)では、どんなご病気で入院し、どんな手術や処置を受けるかにより、全国共通のコードで分類しています。
次の7つの指標は、昨年度の当院の診療実績について、全国共通のルール(下記の集計条件)に沿って集計しました。
<集計条件>
・令和2年4月1日から令和3年3月31日までの退院患者さんの診療実績です。ただし、入院後24時間以内あるいは生後7日以内に死亡された患者さんや、臓器移植を受けた患者さん等については、集計に含めておりません。
・10件未満の場合は、件数ではなく「-(ハイフン)」で表示しています。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
患者さん用パスとは?
治療や検査の標準的な経過など、入院中の予定をスケジュール表にまとめた患者さん用の入院診療計画書です。

指標1 年齢階級別退院患者数【ファイルをダウンロード】

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 643 277 359 528 681 1050 1950 3224 1938 486



令和2年度退院患者数

 当院は、三次救急医療を担う救命救急センター、県がん診療連携拠点病院として先進的ながん治療を行うがん医療センターや陽子線がん治療センター、急性期中心のこころの医療センターなど、県全域をカバーする基幹病院として高度な医療を提供しており、新生児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんの診療を行っています。
 特に、リスクの高い出産や低体重で生まれてくる赤ちゃんの治療を行う総合周産期母子医療センターがあるため、0歳代の患者さんが多くなっており、全体の約6%を占めています。
 高齢化により、脳や心臓の血管の病気やがんの患者さん、呼吸器の患者さんが多く、60歳以上の患者さんが全体の約7割を占めています。

指標2 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)【ファイルをダウンロード】


一般内科
 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神および行動の障害定義副傷病なし 26 1.42 2.84 0.00% 33.81
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)手術・処置等2なし定義副傷病なし 23 2.04 3.52 4.35% 50.35 パス
080270xxxx0xxx 食物アレルギー手術・処置等1なし 12 1.58 2.48 0.00% 46.92
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等手術なし手術・処置等2なし - - 3.29 - - パス
161020xxxxx00x 体温異常手術・処置等2なし定義副傷病なし - - 5.83 - -

 救命救急センターはER方式(北米型救急)を採用し、軽症から重症の患者さんまで診療しています。生命にかかわる重大疾患の疑いのある方を最優先して診療するために、来院された患者さんにはトリアージを行い、診療の順番を決めさせていただいています(そのため、軽症の患者さんにはお待ちいただく場合があります)。初期治療の後で入院が必要となった場合は専門科医師に連絡し入院加療を行います。精神作用物質(睡眠剤など)・薬物(アルコールなど)の過量服用時の意識障害、食物、薬物、蜂刺されなどによりアレルギー反応が激しく起こるアナフィラキシー、そして、明らかな骨折はなくても疼痛の著明な外傷などの患者さんに対しては救急医が主治医となり短期の入院加療を行うことがあります。多くの患者さんは2-3日の入院加療で退院されますが、病状の経過によってはより長く入院を要したり、あるいは、人工呼吸・血液浄化療法などの高度な治療が必要となる患者さんに対しては集中治療室(ICU)で加療します。このような重症の長期入院の患者さんには専門科医師が継続して治療を行うことになっています。
 今年は新型コロナ感染症対策で院内へ入る場合には検温を実施しております。付き添いの方にも検温をお願いしておりますが、安心・安全のためご協力をお願いいたします。 


消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 422 2.18 2.66 0.00% 67.10 パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 95 10.98 9.53 5.26% 75.41 パス
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 76 8.67 8.11 1.32% 74.50 パス
060050xx030xxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1 なし 60 10.33 7.96 0.00% 75.75 パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 55 7.84 9.08 7.27% 69.69

 当科で令和2年度に最も多く施行された治療は内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。最近では大腸内視鏡検査の普及に伴い、大腸ポリープや大腸腫瘍性病変が多く発見されるようになったことに加え、食生活の欧米化に伴い大腸腫瘍性疾患の患者さんが増加しております。これらの病変に対する治療としての内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術を受ける患者さんが多くなっています。早期発見、早期治療により進行大腸癌の予防ができることから、今後も増加していく治療であると思われます。
 2番目に多く行われた治療は胆管内の結石や胆管腫瘍が胆管を閉塞することで起こる胆管炎や黄疸の治療です。胆管炎や黄疸の原因が良性疾患であっても致命的な状態に陥ることがあるため、ほとんどの患者さんに緊急入院による治療を受けて頂いています。内視鏡的胆道ステント留置術などの内視鏡手術を緊急で受ける患者さんも少なくありません。術後も治療が必要な胆管炎や黄疸ですが、患者さんに早く元気になって頂き、入院期間が全国平均よりも短くなるように努力しています。                                      
 3番目に多い治療は胃腫瘍性病変の治療です。内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術という治療で、粘膜の下にある粘膜下層を電気メスで剥離する方法です。外科手術に比べて生活への影響が少ないことや、高齢の方が増加していることもあり、この治療を受ける患者さんのニーズは今後も続いていくものと思われます。当院での内視鏡治療技術は全体的に安定しておりますが、今後は入院期間に関しても、全国平均より短くなるように努力していきたいと思います。
 4番目に多い患者さんは、肝臓にできた腫瘍性病変の治療を受ける患者さんです。肝臓に出来る腫瘍は自覚症状に乏しいことから進行した状態で発見される患者さんがいます。また、転移性肝腫瘍では局所療法がすでに困難になっていることもあります。できれば外科手術や局所療法のラジオ波焼灼術、腫瘍血管塞栓術ができる状態で発見し、肝臓の機能を温存しながら、より根治度の高い治療を実施できるように早期発見・早期治療介入に努めていきたいと思います。
 5番目に多い患者さんは、腸閉塞という腸の内容物が流れなくなってしまう状態で入院された患者さんです。胃癌、大腸癌、あるいは、婦人科疾患などの手術後におこる癒着性の腸閉塞が多く、今後もさらに増加することが予想されます。そのため、当科では短い入院期間で元気になって退院して頂けるよう、早期にイレウスチューブを挿入し病状の改善を図っています。また、この様な治療で病状の改善が期待できない場合に速やかに外科的治療に移行できるよう、外科医との情報伝達も良好に行われております。


呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9909xx 肺がんの免疫治療を含んだ薬物療法 109 7.72 10.65 0.00% 70.27
180030xxxxxx0x COVID-19の治療 105 14.89 10.76 26.67% 58.80 パス
040040xx9910xx 肺がんの検査 90 2.12 3.39 0.00% 68.97 パス
040040xx99040x 肺がんの薬物療法 88 8.49 9.42 0.00% 68.78 パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎の診断・治療 75 15.95 18.61 5.33% 69.80

 呼吸器内科では肺がん検査と薬物治療の患者さんが最も多くなっています。EGFRチロシンキナーゼ阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬などの新しい抗がん剤治療を積極的に使用しています。さらに、陽子線治療等の最新の放射線治療装置を使っての放射線療法も行っており、幅広い治療法を選択できることが当科の強みです。そのためには肺がんの診断を迅速に正確に行うことが最重要と考え、主な肺がん検査の気管支鏡検査を1泊2日入院で安全に行っています。
 令和2年より流行しているCOVID-19の診療を当科が中心に行っています。さらに難病である間質性肺炎の診療が多くなっていますが、令和3年にはクライオバイオプシーを導入し、より正確な診断を行えるようになっています。


循環器内科 脳心臓血管センター

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 172 4.36 4.44 0.58% 70.05 パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 88 17.11 17.23 13.64% 81.05 パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2 なし 81 2.31 4.51 7.41% 72.07 パス
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 75 3.24 3.07 0.00% 69.43 パス
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 75 3.56 3.26 0.00% 70.51 パス

 コロナウイルス感染症対応のため一時的に急性心筋梗塞の緊急手術に対応困難となり、心臓カテーテルインターベンション(PCI)は減少しましたが、循環器内科での入院による主たる治療は経皮的冠動脈ステント術です。カテーテル治療による入院が多くなっています。高齢社会をむかえ、心不全悪化による緊急入院の患者さんが増加しています。



腎臓・膠原病内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 61 9.97 11.04 4.92% 70.00 パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 25 23.24 8.15 8.00% 71.84 パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 24 15.67 13.00 4.17% 76.54 パス
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 23 23.39 14.01 8.70% 68.78
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2 なし 22 4.45 4.51 27.27% 72.27 パス

 最も多い傷病名の分類は、慢性腎炎症候群、慢性間質性腎炎、慢性腎不全です。この分類には、慢性腎不全の進行が速いために精査と加療を行う患者さんや、脱水症など合併症の治療で入院の患者さん、IgA腎症のステロイドパルス療法の患者さん、腎臓病の学習目的に入院する患者さんなど、非常に幅広い腎臓病の患者さんが含まれています。自覚症状が乏しいこともある腎臓病ですが、治療によって腎炎の寛解(血尿や蛋白尿の消失)や腎機能の改善、腎不全の進行が遅くなることを目指しています。
 2番目の分類は、慢性腎不全、維持透析患者さんで、内シャントが使えないときに、内シャント造設術などの手術を要した方です。透析患者さんの増加、高齢化と共に、内シャントの問題は多くなってきました。
 3番目の分類は、尿路感染症で入院した方です。腎盂腎炎の頻度が高いです。
 4番目は、慢性腎不全、維持透析患者さんが感染症、心不全などの合併症で入院し、治療を要した方の分類です。
 5番目は、慢性腎不全、維持透析患者さんで、内シャント狭窄などで、カテーテル治療(VAIVTと略されることが多いです)などを要した方の分類です。血管治療が奏効し、内シャントの血流が改善すると、短期で退院可能となります。


内分泌・代謝内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 87 13.55 14.60 3.45% 63.28
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 9.26 13.33 4.35% 57.52
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 17 15.35 13.00 5.88% 78.88
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし - - 11.26 - -
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり - - 13.57 - -

 最も多い入院患者さんは、血糖値を良くするために入院された2型糖尿病の患者さんです。入院して血糖値をコントロールしながら合併症の検査や糖尿病に対する学習を受けて頂きます。血糖コントロールを目指す治療として、食事・運動・薬物療法があります。薬物療法は、まずはインスリンによる治療が多いです。インスリン治療は、血糖値を下げるだけでなく、御自身の膵臓を休ませる効果もあります。血糖値が安定すると、インスリンを中止し飲み薬だけになる患者さんもたくさんいます。糖尿病は治療の継続が何より重要であり、食事、運動療法は生活習慣と密接に関わっています。そのため、どのような生活習慣が糖尿病によいのか、逆に注意しなけらばならないか、など糖尿病の知識をたくさん学んで頂けるよう、複数の医療スタッフが支援させて頂いています。当院には、糖尿病教育入院があり、医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、検査技師等がチーム医療を行い、患者さんとともに、患者さんの生活に適した治療を考えるようにしています。残念ながら、糖尿病の治療経過中に何らかの原因で血糖コントロールが悪化し、糖尿病性ケトアシドーシスなど高血糖による急性合併症を発症してしまうと、高血糖緊急症として、入院による加療が必要になります。


血液・腫瘍内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし 手術・処置等2 4あり 66 8.92 10.18 0.00% 71.17 パス
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 57 12.79 18.98 0.00% 74.35 パス
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 5あり 45 19.49 20.27 0.00% 73.04 パス
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 43 29.77 38.35 0.00% 58.28 パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 30 11.23 11.14 0.00% 66.30 パス

 血液・腫瘍内科で最も多く入院される患者さんはビダーザという化学療法を受ける骨髄異形成症候群の患者さんです。ビダーザは骨髄異形成症候群に対する治療効果が骨髄移植以外で唯一証明されている治療です。骨髄移植が適応とならない70歳以上の方には原則として本治療が選択されます。1回あたりの治療時間は30分程度と短いのですが、1週間連続して治療を行いますのでこの期間は入院していただきます。入院期間中に輸血を受けて頂く方もいます。
 2番目に多い患者さんはリツキサンという薬剤を含む化学療法を受ける非ホジキンリンパ腫の患者さんです。リツキサンは腫瘍細胞を特異的に破壊する分子標的薬剤で、抗がん剤と組み合わせることで治療効果が改善してきました。2018年から濾胞性リンパ腫という非ホジキンリンパ腫の一種に対してはリツキサンよりも優れた治療効果を発揮するガザイバが認可されたのでさらに治療成績の向上が期待できます。多くの方で1回3週間の治療を6-8回反復するため、治療期間はおよそ半年になります。副作用が不安な方は各治療ごとに特に注意するべき時期だけ入院していただくこともできます。ただ、多くの場合、外来通院で治療を受けて頂けます。
 5番目に多い患者さんは急性白血病です。急性白血病の抗がん剤治療は強力であり、患者さんにはご負担も大きいのですが、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリテーションスタッフが協力して、患者さんが治療を完遂できるようサポートさせていただきます。


脳神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 48 10.48 15.64 39.58% 67.04 パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 12 13.83 15.54 8.33% 73.75 パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 12 25.17 20.51 50.00% 85.42 パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 8.45 7.48 18.18% 67.36 パス
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 10 12.30 17.35 40.00% 75.40 パス

 脳神経内科に入院される患者さんの約半数が脳血管障害の患者さんです。そして、そのほとんどが脳梗塞の方になります。脳梗塞の急性期治療を終えられた患者さんのうち、症状が軽い方はご自宅へ退院されています。麻痺等の症状がある方はリハビリのための入院が必要になります。


小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 42 7.86 6.13 0.00% 0.02
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 34 15.65 11.19 20.59% 0.00
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 2.96 7.48 0.00% 3.17
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 19 7.16 13.00 0.00% 8.00
100210xxxxxxxx 低血糖症 19 3.26 7.28 0.00% 5.21

 当院の母子医療センターでは、出生時体重1000g未満を含む低出生体重児や手術が必要な児などの重症新生児の治療を行っており、福井県の総合周産期母子医療センターとして数多くの診療経験を有しています。当院NICUでの治療で呼吸状態などが安定した新生児は、他の医療機関に転院して治療を継続してもらうことによって、一人でも多くの重症新生児を受け入れるようにしています。
 当院小児科では、一般的な病気から専門性の高い病気まであらゆる疾患群の診療に対応しており、軽症からICUでの集中治療を必要とする重症まで様々な重症度の患者さんの入院を受け入れています。肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症や、ウイルス性胃腸炎などの急性疾患だけでなく、てんかんや腎疾患、代謝性疾患などの慢性疾患についても、各小児科医師の専門性を活かして入院での検査や治療を行っています。


外科・がん医療センター

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 104 6.16 7.23 1.92% 64.13 パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 84 4.82 5.44 0.00% 32.13 パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 76 4.55 4.86 1.32% 68.08 パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 な 74 10.14 10.83 0.00% 68.04 パス
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 63 13.60 16.19 3.17% 71.30 パス

 令和2年の手術件数は新型コロナウイルス感染症により減少しました。しかし、当科では、そのような状況にあっても、緊急手術や悪性腫瘍の手術など、延期や中止が望ましくない手術についてはその実施に努めてきました。
 急性胆嚢炎や急性虫垂炎など、緊急手術が必要な患者さんを多く受け入れ、積極的に腹腔鏡下手術を行い、より早期の退院を可能としてきました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大前と同様、肺癌や結腸癌の患者さんに対しても、胸腔鏡や腹腔鏡を用いて手術を行うことで、患者さんへの負担を少なくして、より早期の退院を可能としています。


心臓血管外科 脳心臓血管センター

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 38 5.26 8.15 10.53% 66.74 パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 なし 36 12.89 11.56 2.78% 78.47 パス
050161xx97x1xx 解離性大動脈瘤 その他の手術あり 手術・処置等2 1あり 17 24.41 29.23 23.53% 67.29
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 13 18.23 22.56 0.00% 67.08
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 13 2.08 2.74 0.00% 71.85 パス

 1位は、慢性腎不全に対する内シャント設置術

2位は、腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術
3位は、大動脈解離に対する人工血管置換術
4位は、心臓弁膜症に対する弁置換術・弁形成術
5位は、下肢静脈瘤に対するストリッピング手術

 内シャント設置術では自己血管を用いることを基本としています。そのため、尺側皮静脈転位も積極的に行っています。良好な静脈がない場合には人工血管を使用しています。
 腹部大動脈瘤の外科的治療のおよそ8割でステントグラフト内挿術を行っています。一方、胸部大動脈瘤でのステントグラフト内挿術は3割になります。ステントグラフト手術数は、現在では400例を超えています。当院には最先端の放射線透視装置を備えたハイブリッド手術室がありますので、精度の高い治療が可能です。福井県内で唯一の胸部大動脈瘤ステントグラフト指導医が在籍する施設であり、その責務は大きいと考えています。
 急性A型大動脈解離では、積極的にオープン型ステントグラフトを用いた上行弓部大動脈置換術を行っています。大動脈解離や大動脈瘤破裂、急性心筋梗塞といった緊急性のある疾患に対しては休日・夜間を問わず対応しています。
 心臓弁膜症の代表的な手術は、大動脈弁狭窄症に対する弁置換術、僧帽弁閉鎖不全症に対する弁形成術になります。できる限り身体に負担をかけない、低侵襲手術を行うことに力を入れており、右小開胸から僧帽弁形成術を行うことも可能です。
 当院における下肢静脈瘤の手術法は、局所麻酔でのストリッピング手術になります。1泊2日の入院になります。


整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 138 21.57 25.09 84.78% 82.86 パス
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 63 3.22 5.18 0.00% 45.83 パス
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術等 53 9.47 10.36 1.89% 59.42 パス
070343xx02x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 内視鏡下椎弓切除術等 手術・処置等2 なし 29 9.34 12.51 3.45% 74.72
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 24 12.25 18.81 79.17% 74.50

 整形外科で最も多い傷病名の分類は大腿骨近位部骨折に対する人工骨頭挿入術です。この骨折は高齢の方の代表的な骨折であり、寝たきりにならないようにほとんどの患者さんに手術治療を行っています。福井県では多くの医療機関が連携した大腿骨頚部骨折地域連携パスを運用しており、当院は手術を担当する急性期病院となっていますので、手術後90%以上の患者さんは地域連携パスを用いて回復期病院へ転院して頂き、継続的にリハビリを受けて頂いています。
 2番目に多い傷病名の分類は前腕骨折の手術ありですが、その多くは手関節近くの骨折です。術後すぐに歩行できるため、数日で退院可能です。
 3番目に多い傷病名の分類は腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下椎間板摘出術です。当院には脊椎内視鏡下手術の専門医が常勤しており、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など様々な脊椎疾患に対して積極的に内視鏡下手術を行っています。術後創部痛が少なく、回復も早いのが特徴であり、年々患者さんが増えてきています。
 4番目に多い傷病名の分類は脊柱管狭窄に対する内視鏡下椎弓形成術です。腰椎椎間板ヘルニアと同様、内視鏡下手術のために回復が早く、平均10日以内に退院可能です。
 5番目に多い傷病名の分類は胸椎、腰椎骨折の手術なしですが、この多くは高齢者に多い脊椎圧迫骨折の患者さんです。当院は高度急性期病院であり保存的治療目的の長期入院は出来ないため、入院早期から転院調整を行って速やかに転院して頂いています。


脳神経外科 脳心臓血管センター

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 60 6.05 8.18 8.33% 59.80 パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 45 10.31 9.68 26.67% 77.07 パス
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 44 16.86 22.35 59.09% 74.11 パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 15 3.13 3.04 6.67% 67.07 パス
160100xx97x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり 12 23.00 22.34 33.33% 80.25 パス

 当院は福井県内における3次救急病院に指定されていて、重症で緊急手術を必要とする頭部外傷の患者さんが多数救急搬送されてきます。全身多発外傷や高齢の方、さらに複数の合併症をもつ患者さんが多く、救急救命医を中心に他科の医師と協力して総合的に加療しています。本年からドクターヘリが運行され、重症の救急患者が増加しております。
 脳内出血で搬送される患者さんの多くに、近年、内視鏡を用いて小さな侵襲で血腫除去を行っています。脳梗塞の患者さんは急性期であればtPA静注による血栓溶解療法を施行し、再開通しなければ引き続きカテーテルによる血栓除去術を積極的に施行し、脳梗塞に陥る前に血行再建を図るようにしています。後遺障害が残った脳卒中患者さんには、福井県脳卒中地域連携パスを使用して、早期に地域の回復期リハビリテーション病院、あるいは院内のリハビリテーション科へ転院/転科していただき、早く社会復帰をして頂けるよう、努めています。


皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 24 12.13 12.87 16.67% 74.54 パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 15 7.67 9.12 0.00% 69.33 パス
080190xxxxxxxx 脱毛症 13 3.00 3.38 0.00% 37.38 パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 3.81 - - パス
070395xx970xxx 壊死性筋膜炎 手術あり 手術・処置等1 なし - - 36.37 - -

 分類上位2つの診断群は、疾患の特性もあって、ほとんどが緊急入院の患者さんです。全国データと比較して当院での平均在院日数はほぼ同等か短い傾向にありますが、入院期間中に十分な検査や治療を行っています。
 脱毛症に対しては、入院の上でステロイドパルス療法を行っています。3日間注射予定の入院で、全例予定通りの退院となりました。
下位の難治重症診断群(薬疹、壊死性筋膜炎)については、入院加療が可能な施設は県内でも限られます。当院は三次救急医療機関であり、同じ診断病名でもより重症の症例が占める割合が多くなるため、全国平均と比較して平均在院日数の延長がみられます。一方、コロナ禍における生活環境の変化から、皮膚科入院症例の総数は減少しました。
 記載以外の疾患ですが、外用療法で効果不十分な乾癬に対しては内服薬や光線療法を行い、さらに重症例では注射による生物学的製剤の導入を行っています。
 その他の疾患においても、基幹総合病院の特色を活かして他科との連携を図りながら、最新最高の医療を提供できるように努めています。なお、当科における診療方針として、 可能なものは手術も含めて外来診療を基本としています。


泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 82 1.99 2.54 0.00% 72.60 パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 64 5.44 7.13 1.56% 75.97 パス
11012xxx04xxxx 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 36 2.03 2.66 0.00% 61.19 パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 30 10.17 13.00 3.33% 72.17 パス
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 23 6.13 10.12 0.00% 66.39

 検診等でPSA高値の場合、積極的に前立腺針生検検査を行っています。鎮痛剤を注射したのち、肛門から挿入した示指ぐらいの太さの超音波の器械をガイドに、前立腺の10箇所から針で検体を採取する検査です。1泊2日で行っております。残念ながら、前立腺癌と診断された場合は、陽子線治療を積極的に勧めています。今年度より、直腸障害の予防目的に、前立腺と直腸の間にヒアルロンを注入し、より安全な陽子線療法を行っています。膀胱癌につきましては、下半身麻酔下に尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を削り取る手術を行っています。術後再発予防に抗癌剤注入も行っています。尿管結石に伴う急性腎盂腎炎に対しては、細菌が血液内に入り危険な状態になることがありますので、24時間体勢で、尿管に細い管を挿入するなどの処置を行い、状態が悪いときは集中治療室で手厚い治療を行っています。尿路結石に対しては、体外衝撃波破砕装置によって結石を破砕し、患者さんがなるべく早く痛みから解放されるように努めています。


産科・婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 59 6.41 6.10 0.00% 43.27 パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 55 9.58 9.45 0.00% 33.96 パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし 41 3.02 3.11 0.00% 41.71 パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 38 11.39 11.96 0.00% 57.95 パス
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 38 30.16 21.68 0.00% 29.66

 子宮筋腫などで子宮を摘出する手術には、お腹を10cm程度切開し子宮を摘出する方法(腹式子宮全摘出術)、お腹に一切傷をつけず膣から子宮を摘出する方法(腟式子宮全摘出術)、下腹部に2-3カ所小さな穴を開けそこから内視鏡カメラや鉗子を挿入し、最後は膣から子宮を摘出する方法(腹腔鏡下腟式子宮全摘出術)があります。いずれの手術方法を選択するかは子宮の大きさ、癒着の程度、過去の経腟分娩の有無などを参考に患者さんと相談しながら決めています。
 県内の出生数は減少しています。しかし、高齢妊娠などで合併症妊娠が増加していることもあり、元気な赤ちゃんを出産して頂くための帝王切開が必要になる妊婦さんが増加しています。当院は総合周産期母子医療センターを併設しているため、ハイリスク妊娠の妊婦さんが多く集まります。そのため、全分娩に占める帝王切開率が約30%となっていますが、ほとんどの方が元気な赤ちゃんを出産されています。
 子宮頚部の異形上皮や、上皮内癌では子宮を摘出することなく、病変部の子宮頚部のみを摘出する子宮頚部円錐切除術を行います。この手術方法は妊娠を前提として行う手術方法です。結婚前などの若い患者さんで、この手術後に妊娠された方も大勢いらっしゃいます。
 子宮体部子宮頸部の悪性腫瘍が増加しています。子宮体がんに対しては早期であれば腹腔鏡下手術が実施されます。子宮頚がんに対しては子宮頸部を広汎に切除する広汎子宮全摘術が実施されます。放射線治療、化学療法を用い集学的治療を行うことによって完治を目指します。
 早産治療は周産期医療が最も力を入れる治療の分野です。総合周産期母子医療センターには母体の集中治療を行うMFICUと低出生体重児の治療を行うNIUCが完備されています。


眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 168 1.70 2.76 0.00% 74.55 パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 75 3.37 4.95 0.00% 73.07 パス
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 17 6.06 6.49 0.00% 66.06 パス
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.18 - - パス
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2 なし 片眼 - - 6.98 - - パス

 白内障に対する手術が最も多く、片眼の場合は日帰りまたは1泊2日入院で、両眼の場合は3泊4日入院で治療を行っています。網膜硝子体疾患(黄斑前膜、黄斑円孔などの黄斑疾患あるいは、糖尿病網膜症など)の手術がこれに次いで多くなっています。患者さんの負担を少なくして早く退院できるよう、広角眼底観察システムを用いた極小切開硝子体手術を導入しています。眼瞼下垂や眼瞼内反症など、眼形成手術についても積極的に取り組んでいます。


耳鼻いんこう科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 52 7.23 8.81 0.00% 58.42 パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 24 5.13 6.71 0.00% 57.50
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 24 7.38 9.17 4.17% 57.29 パス
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1 なし 21 6.95 8.50 0.00% 55.29 パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 18 5.17 5.63 0.00% 44.39 パス

 突発性難聴は突然耳が聞こえにくくなる疾患で、発症後できるだけ早期に治療を始めています。
 慢性副鼻腔炎の手術は、全例でナビゲーションを使用して安全性を確保しています。入院期間や術後治療の期間が短く満足度の高い手術となっています。
 顔面神経麻痺は、多くの場合、薬剤の治療で治癒しますが、必要な時には顔面神経減荷術を実施します。
 甲状腺の手術では、全例で神経モニターを行い、安全性の高い手術を行っています。
 扁桃周囲膿瘍に対しても、早期に扁桃周囲膿瘍切開術を行い、速やかな治癒をめざしています。


核医学科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 19 5.89 6.15 0.00% 57.16
100020xx99x5xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり - - 8.51 - -

 核医学科では様々な種類の放射性物質を用いた放射線治療(標的アイソトープ治療)に取り組んでおります。当該治療専任の放射線治療専門医が行っており、県内外から広く患者さんを受け入れております。標的アイソトープ治療に特化した専門医や設備を有する医療機関は全国的にも希少であり、最先端の治療にいち早く対応できる体制を整えているのが当院の特色です。
 

指標3 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数【ファイルをダウンロード】

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 93 19 20 51 2 24 1 UICC第8版
大腸癌 50 48 49 54 17 44 1 UICC第8版
乳癌 57 50 15 5 2 15 1 UICC第8版
肺癌 59 31 61 175 78 147 1 UICC第8版
肝癌 12 12 29 14 1 101 1 UICC第8版

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

 当院の令和2年度の5大癌の病期分類と初発、再発患者数です。令和2年度はコロナ感染症への対応で、当院は新規入院患者数、外来患者数とも大幅に減少しました。がんの受診患者数につきましては一般患者の減少に比較して減少の幅は少なく、ほぼ例年と同様の患者数となっています。しかしその内容につきましては胃癌および肺癌のStage Iの患者数が大幅に減少した一方、Stage IIIやStage IVなどの進行期で発見された患者数は大きな差がみられておりません。これは人間ドックや健診などの受診患者数が減少し、無症状で発見される早期例が減ったものと考えています。この傾向が続く場合には症状が出現する進行期で発見される患者数が今後増加することが危惧されます。
 当院は都道府県がん診療拠点病院として、多くのがん患者さんの治療を行っていますが、病期(Stage)別の患者さんの数はその施設が地域でどのような機能を分担しているかによって異なってきます。当院は救急救命センターを持ち一次から三次救急までの患者さんを広く受け入れ、毎年救急受診から入院となる患者さんは全入院の40%以上になります。こうした施設では症状が出現する進行期の患者さんが多くなりますが、集団検診や人間ドックで精密検査を指示された患者さんを中心に受け入れている施設では早期の患者さんが多くなる傾向にあります。これは当院が他の施設に比較して進行期患者数が多い理由のひとつです。
 全国的に胃癌、乳がん、肺癌ではがん検診や人間ドックが普及し無症状で発見される早期(Stage I)の患者さんが多くなり当院も同様の傾向でしたが、昨年度は上記のような患者数の変化が認められました。例年早期発見が可能な胃、肺といった癌で進行期で発見される方の多くは、一度も健康診断を受けた事がない、あるいは健康診断で異常があると言われながら精密検査を受けずに放置していたといった場合が多く、肝癌についても慢性肝疾患などの高リスク群が明らかにされこうした方々からの早期発見が進んでいる一方で、肝疾患である事が分かっていながら長く病院を受診されない方、あるは一度も肝機能をチェックした事がないあるいはご自分でこうした高リスク群であることを理解されていない方も多くおられます。大腸癌は健康診断での早期発見が可能な癌の代表であり、Stage IIIあるいはStage IVといった進行例の患者さんが多くおられることは残念なことですが、今後は昨年コロナ感染症の影響でみられたドック、健診控えといったことによる進行期での発見例が増加しないか心配しています。
 この表で示される5大癌は、白血病、リンパ腫といった血液の癌と異なり固形癌といわれ、進行した段階で発見された場合は根治(がんを完全に治す)する事は難しく、治療法の選択も狭まりまた治療自体も辛いものになります。日頃から生活習慣の改善を心がけ、がん検診や人間ドックを定期的に受け、そして精密検査が必要との連絡があった場合には、必ず受診することを心掛けましょう。

指標4 成人市中肺炎の重症度別患者数等【ファイルをダウンロード】

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 22 7.64 58.50
中等症 58 15.71 76.07
重症 13 16.08 81.31
超重症 12 13.92 84.42
不明 - - -

 市中肺炎とは、病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎です。成人市中肺炎のなかでは入院適応となる中等症患者さんの入院が最も多い状況です。軽症から中等症、そして重症へと病気が重くなるにつれて、治療に日数がかかり、平均年齢が高くなる傾向となっています。
 肺炎で亡くなられる方の96.5%は65歳以上の患者さんで、重症化する前の早期発見、早期治療が非常に大切です。咳や発熱、呼吸困難などの症状がありましたら、早めにかかりつけ医を受診してください。肺炎兆候がありましたら、紹介医を通じて呼吸器内科で対応させていただきます。また、当院救急外来は24時間対応を行っています。さらに当院は呼吸器疾患集中治療室(RCU)を有していますで、超重症肺炎にも十分に対応可能です。

指標5 脳梗塞の患者数等【ファイルをダウンロード】 

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 167 17.52 74.78 40.56%
その他 13 22.31 72.77 6.11%

  脳梗塞の患者さんについては、主に脳神経外科と脳神経内科で診療に当たっています。当院は高度急性期病院であるため、脳梗塞を発症して3日以内の急性期の患者さんが9割以上を占めています。
 

指標6 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)【ファイルをダウンロード】


消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 398 0.08 1.14 0.00% 67.52 パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 76 1.00 7.32 1.32% 74.61 パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 75 4.71 14.15 8.00% 78.69 パス
K654 内視鏡的消化管止血術 58 1.93 12.72 8.62% 72.60 パス
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 52 2.75 7.65 7.69% 74.85 パス

 当科で令和2年度に施行された手術の中で一番多い手術は内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。最近では大腸内視鏡検査の普及に伴い、大腸ポリープや大腸腫瘍性病変が多く発見されるようになったことに加え、食生活の欧米化に伴い大腸腫瘍性疾患の患者さんが増加していると言われています。これらの病変に対する治療としての内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術を受ける患者さんが多くなっています。早期発見、早期治療により進行大腸癌の予防ができることから、今後も増加していく治療であると思われます。
 次に多いのは、胃腫瘍性病変の治療としての内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術です。内視鏡検査の精度向上により、内視鏡手術で治療が可能なうちに、早期に胃癌病変を発見できる患者さんの数が増えてきているためです。 外科手術に比べて生活への影響が少ないことや、高齢の方が増加していることもあり、治療を受ける患者さんのニーズはしばらく続くものと思われます。
 当院の特徴として、救急外来より胆管炎や閉塞性黄疸で緊急入院される患者さんが多い状況にあります。胆管炎や閉塞性黄疸は胆管内の結石や腫瘍が胆管を閉塞して起こす病気であり、詰まってしまった胆汁を元通りに十二指腸に流れるようにする治療が内視鏡的乳頭切開術や内視鏡的胆道ステント留置術です。患者さんの状態が安定してから治療することもありますが、どうしても緊急に治療しなければならない場合もあります。この治療の際には結石に対する手術を施行する場合もあり、患者さんの状態によっては術前・術後とも入院日数が長くなることがあります。胆管にステントを留置したり、胆管内の結石を取り出すためには、胆管の出口である十二指腸乳頭部の切開が必要です。当院ではクラッシャーといった石を砕く道具を使う患者さんよりも、カテーテルの先についているバルーンという風船で10mm以下の結石を掻き出す患者さんが多い傾向にあります。
 現代の日本では高齢化社会のなかで狭心症や不整脈、脳梗塞に対し血液をさらさらにする薬を内服している患者さんが増加しています。さらに、当科では救急患者さんを多く受け入れていることもあり、出血性胃十二指腸潰瘍に対して緊急内視鏡治療を行う患者さんも少なくありません。これらの患者さんはヘリコバクターピロリ陽性の方が多く、潰瘍が非常に出来やすい状態であるため、今後もしっかり対応していかねばならない疾患と考えながら、診療を行っています。


循環器内科 脳心臓血管センター

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 114 1.98 2.93 0.88% 71.18 パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 87 1.20 3.87 1.15% 70.80 パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 74 0.27 1.03 8.11% 71.84 パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 44 1.05 3.09 2.27% 66.11 パス
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 38 4.63 10.42 7.89% 80.42 パス

 コロナウイルス感染症対応のため一時的に急性心筋梗塞の緊急手術に対応困難となり、心臓カテーテルインターベンション(PCI)は減少しましたが、循環器内科での入院による主たる治療は経皮的冠動脈ステント術です。狭心症・急性心筋梗塞に対しては9割以上が経皮的冠動脈ステント術となっていてます。また、全身血管疾患、特に下肢血管の治療に関してはカテーテルによる形成術・ステント留置術を受けられる患者さんが増加傾向です。また、透析患者さんのシャント狭窄や閉塞に対してのカテーテル治療も増加傾向です。
 人口の高齢化に伴い、生活習慣病が背景にある心房細動の患者さんが増加しており、心房細動のカテーテルアブレーション治療も増加傾向です。ペースメーカ移植術も増加傾向です。
 当院では、外来での冠動脈CTやアイソトープ検査等を行い、侵襲的な治療が必要であれば入院の上、経皮的冠動脈形成術・ステント留置術、カテーテルアブレーション術を行い、入院期間ができるだけ短くなるように努めています。


腎臓・膠原病内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 37 12.89 24.73 10.81% 72.27 パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 29 3.86 4.97 24.14% 70.66 パス
K6147 血管移植術、バイパス移植術 その他の動脈 10 9.30 17.50 10.00% 74.40 パス
K610-3 内シャント設置術 - - - - - パス
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -

 最も多い手術は内シャント造設術です。腎不全のため血液透析導入が必要な場合や、透析患者さんで、内シャントが使用できない場合などで行われます。手術は心臓血管外科医が施行します。内シャントの調子が悪く、その原因が主に狭窄である場合は、循環器内科医が経皮的シャント拡張術・血栓除去術(カテーテルを用いてシャントを治療する手術、VAIVTとよばれることが多いです)を行っています。内シャント手術では、吻合する血管が乏しいときには、心臓血管外科医が人工血管を用いた血管移植術やバイパス移植術を行っています。腎不全の治療で、CAPD(連続携行式腹膜透析)を選択したときは腹腔内へのカテーテル挿入術を行います。


小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 14 0.00 40.21 21.43% 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの - - - - -
K639 急性汎発性腹膜炎手術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) - - - - -
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -

 当院の母子医療センターでは、早産児、低出生体重児(超早産児・超低出生体重児を含む)や、手術を必要とするような重症新生児の治療を行っています。そのような児では出生時から呼吸や循環の状態が非常に悪いことが多いため、小児科医が出生時に立ち会い、酸素投与や人工呼吸などの処置(蘇生術)を直ちに行うことで状態を改善させ、引き続きNICUで集中治療を行っています。超早産児・超低出生体重児では、肺や消化管などの臓器が成熟していないため、腸管の炎症から腹膜炎を起こしてしまい、緊急手術が必要となることがあります。当院では福井県内で唯一小児外科医が常勤しているため、低体重児の急な状態変化にも速やかに対応できます。
 当院では、染色体異常などの様々な先天異常症の重症例を診療しています。そのような児において、哺乳や食事摂取が難しい状態が長く続く場合には、充分な栄養投与を行うために胃瘻造設が必要となることがあります。また、水頭症を合併する場合には、悪化を防ぐための手術(シャント手術)が必要となることがあります。それぞれにおいて必要な外科治療を安全に行うために、小児外科や脳神経外科と小児科が協力して診療を行っています。


外科・がん医療センター

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 117 1.65 4.56 2.56% 64.77 パス
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 83 0.19 3.54 0.00% 31.55 パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 75 0.91 1.91 0.00% 45.96 パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 71 4.46 10.17 2.82% 71.17 パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 63 0.79 1.92 1.59% 30.32 パス

 当院では新型コロナウイルス感染症が拡大している状況にあっても、救急医療を維持してきました。ほとんどの手術が前年度と比べて減少している中、腹腔鏡下胆嚢摘出術や腹腔鏡下虫垂切除術が前年度と比べて減少するどころか、むしろ多くなっている理由は急性胆嚢炎や急性虫垂炎が救急医療の対象疾患になることが多いからだと思われます。そして、いずれの疾患に対しても、腹腔鏡下手術を積極的に行っており、早期退院が可能となっています。
 鼡径ヘルニアに関しても、県内の新型コロナウイルス感染症の状況をみながら、できるだけ、早期の手術実施に努めてきました。鼡径ヘルニアは脆弱になった腹壁の穴から腸管が飛び出してくるようになった状態です。手術で腹壁の穴をふさぐことになりますが、当科では腹腔鏡下鼡径ヘルニア手術を多く行っています。手術後の疼痛軽減が早いため、手術後2日程での退院となっています。ただ、御高齢の方や多くの病気をお持ちの患者さんの場合には、全身麻酔による負担が心配ですので、局所麻酔下に鼡径ヘルニアの手術を行うことがあります。また、当院では小児の鼡径ヘルニア患者さんに対しても腹腔鏡を用いた手術を行っており、詳細な観察の元、確実な手術操作が可能となっています。
 当科では、昨年度も悪性腫瘍の手術に関しては延期や中止を避けて、可能な限り早期の手術実施に努めてきました。しかし、前年度に比べて結腸の悪性腫瘍の手術件数が減少しました。その理由として、全国同様、福井県においても(新型コロナウイルス感染症の影響で)大腸内視鏡検査などの大腸がんが発見される検査機会が減少したためと推測しています。大腸がん患者さんに手術を行う場合は、ほとんどの患者さんで腹腔鏡手術を行っています。腹腔鏡手術の実施にあたっては、胃がん、肺がん、膵がん、肝がん等に対する腹腔鏡手術の場合と同様、安全性と癌の根治性を最優先しています。腸閉塞を来した大腸(結腸)がん患者さんでは、入院を早めて食事制限等を行ったり、時には、腸閉塞を軽減させるためのチューブを留置するなど、十分な準備の後に手術を行っています。


心臓血管外科 脳心臓血管センター

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 32 3.38 11.47 9.38% 79.84 パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 32 0.47 1.81 12.50% 67.78 パス
K560-22ニ オープン型ステントグラフト内挿術 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術 その他のもの 13 1.31 27.31 15.38% 62.46
K5612イ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 胸部大動脈 12 2.08 12.00 8.33% 67.83
K597-2 ペースメーカー交換術 10 0.00 1.10 0.00% 81.90 パス

 腹部大動脈瘤の外科的治療のおよそ8割でステントグラフト内挿術を行っています。一方、胸部大動脈瘤でのステントグラフト内挿術は3割になります。ステントグラフト手術数は、現在では400例を超えています。当院には最先端の放射線透視装置を備えたハイブリッド手術室がありますので、精度の高い治療が可能です。福井県内で唯一の胸部大動脈瘤ステントグラフト指導医が在籍する施設であり、その責務は大きいと考えています。
 内シャント設置術では自己血管を用いることを基本としています。そのため、尺側皮静脈転位も積極的に行っています。良好な静脈がない場合には人工血管を使用しています。
 急性A型大動脈解離では、積極的にオープン型ステントグラフトを用いた上行弓部大動脈置換術を行っています。大動脈解離や大動脈瘤破裂、急性心筋梗塞といった緊急性のある疾患に対しては休日・夜間を問わず対応しています。
 ペースメーカー手術は、当科だけでなく循環器内科でも行っています。


整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 64 2.14 19.31 81.25% 83.05 パス
K0811 人工骨頭挿入術(股) 55 3.15 18.82 90.91% 83.84 パス
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術 54 1.78 6.93 1.85% 59.57 パス
K142-5 内視鏡下椎弓形成術 30 1.10 7.47 10.00% 74.27 パス
K0462 骨折観血的手術(前腕) 28 0.82 2.14 0.00% 58.29 パス

 整形外科で最も多い手術は大腿骨に対する骨折観血的手術です。特に高齢の方の代表的な骨折である大腿骨転子部骨折がその多くを占めています。
 2番目に多い手術は高齢の方の代表的な骨折である大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭挿入術です。これらの骨折では寝たきりを防ぐために積極的に手術治療を行っています。福井県では多くの医療機関が連携した大腿骨頚部骨折地域連携パスを運用しており、当院は手術を担当する急性期病院となっていますので、ほとんどの患者さんは術後2~3週間で地域連携パスを用いて回復期病院へ転院して頂き、継続的にリハビリを受けて頂いています。
 3番目に多い手術は腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下椎間板摘出術です。当院には脊椎内視鏡下手術の専門医が常勤しており、腰椎椎間板ヘルニアはもちろん、4番目に多い脊柱管狭窄症に対する椎弓形成術においても積極的に内視鏡下手術を行っています。内視鏡下手術は傷が小さいだけでなく、術後創部の痛みも少ないため、いずれの手術においても術後1週間程度で退院可能です。
 5番目に多い手術は前腕骨に対する骨折観血的手術です。手関節周囲の骨折が多いですが、術後すぐに歩行できるため、術後2日程度で退院可能です。 


脳神経外科 脳心臓血管センター

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 42 1.83 14.88 28.57% 78.17 パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 21 4.38 46.14 33.33% 65.52 パス
K1781 脳血管内手術(1箇所) 14 1.00 36.50 42.86% 65.64 パス
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 11 3.09 8.00 0.00% 77.09 パス
K160-2 頭蓋内微小血管減圧術 - - - - - パス

 慢性硬膜下血腫は高齢の患者さんに多い病気で、軽度の外傷を契機に発症します。最近、高齢化や血液を固まりにくくする薬を服用される方が増えてきたため、本疾患が増加傾向です。緊急手術の対象となる事が多く、当科でも救急搬送される入院患者さんの割合が増えてきています。
 頭蓋内腫瘍摘出術は、良性腫瘍では髄膜腫や下垂体腺腫の患者さんに、悪性腫瘍では転移性脳腫瘍や膠芽腫の患者さんに多く実施しています。手術は顕微鏡・内視鏡やナビゲーション、モニターを駆使して安全に行っています。悪性腫瘍の場合は化学療法や放射線(陽子線)治療を含む集学的治療が必要となります。
 頚動脈狭窄症に対してはカテーテルによる頚動脈ステント術を施行しています。また、近年、血栓回収術を含めカテーテルによる脳血管内手術の割合が増えており、救急搬送や他院から依頼された患者さんに実施しています。
 未破裂や破裂(くも膜下出血を合併した)の脳動脈瘤に対してはカテーテルによる脳動脈瘤塞栓術と開頭によるクリッピング術のどちらか安全な治療法を選択しています。 
 ハイブリッド手術室が運用開始となり、全身麻酔下にいっそう安全・確実に治療を行っています。


泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 71 1.15 3.77 1.41% 76.25 パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 37 0.19 1.03 0.00% 60.59 パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 17 1.00 3.41 0.00% 66.82 パス
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 16 2.31 7.56 0.00% 73.19 パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 15 0.20 8.40 6.67% 74.40

 膀胱癌の約半数が再発することを考慮し、多くの患者さんで下半身麻酔下に尿道から内視鏡を挿入して、腫瘍を電気メスで削り取る手術を行っています。さらに、術後再発予防に抗癌剤注入も行っています。
 尿路結石に対しては、令和元年10月に導入した新規の体外衝撃波破砕装置によって結石を破砕し、患者さんがなるべく早く痛みから解放されるように努めています。体外衝撃波破砕装置で砕けなかった場合は、全身麻酔か下半身麻酔をかけて、細い内視鏡を尿管内に挿入し、レーザーで細かく砕いた後、砕石片を抽石してきます。
 前立腺肥大症で排尿困難が強い患者さんに対しては、下半身麻酔をかけて、内視鏡を挿入し、電気メスで前立腺を削り取る手術を行っています。 


産科・婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 64 12.16 7.70 0.00% 33.22 パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 60 10.62 6.73 0.00% 34.35 パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 57 1.12 4.07 1.75% 40.32 パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 53 1.02 4.70 0.00% 47.62 パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 41 1.00 1.05 0.00% 42.85 パス

 近年出産数は減少していますが、高齢妊娠が増加してリスク(危険度が高い)のある妊婦さんが増加していることもあり、赤ちゃんに負担をかけないように帝王切開を行う機会が増えています。帝王切開による出産は自然分娩による出産より感染症、血栓症などの合併症の頻度が多少高くなるものの、経腟分娩が危険と判断される際には帝王切開を行います。特に当院は総合周産期母子医療センターを併設しているため、緊急の(30分以内)帝王切開による娩出を必要とする妊婦さんも搬送されてきます。
 子宮付属器とは子宮の両側にある卵巣と卵管のことです。このうち卵巣は女性の体の中で最も腫瘍(おでき)の種類が多い臓器です。がんの様なものもありますが、その頻度は低く、皮様嚢腫(卵巣内に脂肪や毛髪がたまるもの)や子宮内膜症性嚢胞(卵巣内にチョコレート色の血液がたまるもの)、あるいは、唾液のような粘液がたまったり、尿のようなさらさらした水がたまるものなどの良性腫瘍が比較的多い状況です。これらの多くは薬物では完治しないので、腹腔鏡を用いて病巣部だけ摘出したり、あるいは、付属器全部を摘出したりします。腹部をほとんど切開しないので痛みも軽度で入院期間も短くなっています。
 子宮筋腫などで子宮を摘出する手術には、お腹を10cm程度切開し子宮を摘出する方法(腹式子宮全摘出術)、お腹に一切傷をつけず膣から子宮を摘出する方法(腟式子宮全摘出術)、腹腔鏡を使って子宮を摘出する方法(腹腔鏡下腟式子宮全摘出術)があります。いずれを選択するかは子宮の大きさ、癒着の程度、経腟分娩の有無などを参考に患者さんと相談しながら決めています。腹腔鏡を使って子宮を摘出する方法は、出血量の少なさ、手術侵襲の低さ、高度癒着症例にも対応できるなどの応用力の高さから、有用な方法であり、近年当院では実施回数が増えています。
 ここ十数年の間に若年者の子宮の入り口に出来る子宮頚癌が増加しています。初期であれば、子宮頚部円錐切除術、すなわち、子宮の入り口の病巣だけを切り取って子宮本体を残す子宮頚部(腟部)切除術で治療し、その後の妊娠を可能とさせています。癌が進行していた場合には広範囲に子宮を摘出しなくてはなりません。しかし、当科では、広範囲に子宮を取らなくてはならない患者さんであっても、将来妊娠を希望されており、がんの範囲も比較的小さい場合には、広汎子宮頚部摘出術を行って妊娠の可能性を残すようにしています。


眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズ挿入)(その他) 244 0.10 1.20 0.00% 74.02 パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 30 0.13 5.30 0.00% 62.73 パス
K2193 眼瞼下垂症手術(その他のもの) - - - - - パス
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) - - - - -
K2171 眼瞼内反症手術(縫合法) - - - - - パス

 白内障に対する手術が最も多く、片眼の場合は日帰りまたは1泊2日入院で、両眼の場合は3泊4日入院で治療を行っています。黄斑疾患、糖尿病網膜症、網膜剥離など硝子体疾患に対する硝子体手術がこれに次いで多くなっています。いずれの手術でも、患者さんが早く退院できるよう、体の負担が少ない手術を心がけています。また、眼瞼下垂や眼瞼内反症など、眼形成手術についても積極的に取り組んでいます。


耳鼻いんこう科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)) 26 1.00 3.23 0.00% 58.46 パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 16 1.00 7.69 0.00% 22.94 パス
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 13 0.15 3.85 0.00% 38.92
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除)(頸部外側区域郭清を伴わない) 12 1.00 4.08 0.00% 59.67 パス
K3192 鼓室形成手術(耳小骨再建術) - - - - - パス

 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)):全例でナビゲーションを使用し安全性を確保しています。入院期間や術後治療の期間が短く満足度の高い手術となっています。
 口蓋扁桃手術(摘出):小児の扁桃肥大では、パワーデバイスを用い、安全性が高く術後の痛みが少ないPITA手術を行っています。
 扁桃周囲膿瘍切開術:治療期間が短くなるよう、なるべく早く実施するようにしています。
 甲状腺悪性腫瘍手術(切除)(頸部外側区域郭清を伴わない):全例で神経モニターを行い、安全性の高い手術を行っています。
 鼓室形成手術(耳小骨再建術):3000例以上の手術経験を有する専門医が執刀しています。
 

指標7 その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)【ファイルをダウンロード】

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 77 0.69%
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 37 0.33%
異なる - -

 敗血症に関して、「入院契機と同一」とは、患者さんが敗血症の診断で入院したことを意味しますし、「入院契機と異なる」とは、別の病気で入院したものの、入院中に敗血症を発症して、その治療に医療資源を多く投入したことを意味しています。「入院契機と同一」の患者さんの数はR1年度は70例でしたが、R2年度は77例であり、最初から敗血症をきたしていた重篤な患者さんを前年度より多く受け入れていました。
 手術・処置等の合併症とは、手術や処置を行う場合に一定の割合で発生してしまういわゆる”医療ミス”を示すものではありません。「入院契機と同一」の患者さんは、最初から合併症の治療を目的に当院に入院された患者さんであり、「入院契機と異なる」の患者さんは入院中に手術や処置等を行った後に合併症のみられた患者さんの数を意味しています。「入院契機と同一」の患者さんの中には当院の患者さんだけでなく、他の病院からの患者さんも数多く含まれています。R1年度は119例でしたが、R2年度は37例と大幅に減少しました。その理由として、新型コロナウイルス感染症により(当院を含む)どの医療機関でも患者数が減少した影響と推測しています。
 
更新履歴
平成27年度 病院指標 (2016/10/01 公開)
平成28年度 病院指標(2017/9/29 公開)
平成29年度 病院指標(2018/9/28 公開)
平成30年度 病院指標(2019/9/27 公開)
令和元年度 病院指標(2020/9/29 公開)