大腸がん(術後局所再発)

大腸がん(術後局所再発)の特徴

 大腸がんのうち、再切除可能な局所再発に対しては切除が考慮されますが、手術が困難な場合も多くみられます。

大腸がん(術後局所再発) の治療法

 局所再発大腸がんは、通常の放射線による治療ではあまり効果がないことが知られています。
 近年、局所再発大腸がんに対する陽子線治療の有効性が確認され、有効な根治的治療として期待されています。 

大腸がん(術後局所再発) の陽子線治療

陽子線治療の適応

以下の条件を満たす場合に適応となります。

  1. 病理学的に、もしくは臨床的に診断された大腸がん(術後局所再発)であること。
  2. 実質臓器への転移(遠隔転移)や遠隔リンパ節転移がないこと(ただし、直腸周囲など、限られた範囲のリンパ節のみに転移がある場合には、治療適応となる場合があります)。

照射回数・治療期間

 通常、18~35回、4~7週間程度で治療を行います。照射回数は、がんの位置、病変の大きさ、全身状態など様々な要素を考慮し、適切な回数を医学的に決定します。

治療費

 大腸がん(術後局所再発)の陽子線治療は、公的医療保険の対象となります。
  ※ただし、手術による根治的な治療が困難なものに限る

陽子線治療に伴う有害事象(副作用)

 照射部位の日焼けのような変化(皮膚炎)、腸管合併症(下痢、軟便、腹部膨満感など)、尿路合併症(頻尿、排尿時痛など)などが起こることがあります。
 まれに重篤な合併症として、腸閉塞や消化管出血、腸管の穿孔・潰瘍・壊死、腹膜炎などが発生することもありますので、各専門医師と連携して注意深く対応しています。

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